2024年7月19日
米国の共和党の党大会が閉幕しました。
大統領候補にトランプ前大統領、副大統領候補にベンチャーキャピタリストから政治家に転身した39歳のバンス上院議員が指名され、最終日には、トランプ前大統領が指名受諾演説で、国民に団結を呼び掛ける力強いスピーチを行いました。 秋の大統領選に向けて、今後、大統領選のたびに民主党と共和党が入れ替わるいわゆる「スウィングステート」に注目が集まります。
とくに最激戦州のミシガン、ウィスコンシン、ペンシルベニア3州の結果は、大統領選全体の勝敗のカギを握るとも言われます。2016年はこの最激戦州の3州全てでトランプ氏が勝利し、2020年はバイデン氏が同じく3州を奪還し、大統領選に勝利しました。最近、大統領選の行方が、今後の日米関係にどのような影響をもたらすか、よく聞かれます。日米関係の重要性については、民主党、共和党を問わず、米国内で共通の認識が形成されていると思います。とくに経済の分野では、トランプ大統領時代に私が交渉を担当した日米貿易協定が発効しています。 米国の姿勢も一貫しています。
その結果、米国ではこの8年間で2度の政権交代がありましたが、日米間の協力は、幅広い分野において、一貫して拡大、深化してきています。この8年間の推移を踏まえると、大統領選がどのような結果になろうと、強固な日米関係が揺らぐことはないと確信しています。
そして、日米同盟を基盤にした日米関係は、日本だけではなく、今、分断の危機に直面する国際社会の平和と安定のためにも極めて重要です。この観点から、日米関係を「グローバル・コア・パートナー」と位置付け、自由で開かれた国際秩序の維持・強化に向け、安全保障、経済からエネルギー、宇宙、サイバーまで、あらゆる分野で米国との協力を深めていきたいと思っています。