2012年12月28日
(冒頭発言)
【緊急事態における初動対処についての閣僚意見交換会】
今日は閣議の前に、緊急事態における初動対処についての閣僚意見交換会に出させていただきました
大規模な地震であったりとか、様々な災害が発生した時に、それぞれの大臣が危機管理の担当である、こういう思いを持ちながら、しっかり担当していかなければならない、こういう思いを共有いたしました。特に経産省の場合、原発、更には様々な重要なライフラインを抱えておりますので、そういったことも含めて、しっかり対応していきたいと、このように考えているところであります。
【副大臣、大臣政務官の決定】
それから、御報告でありますが、昨日経産省の副大臣、それから大臣政務官、正式に決定をさせていただきました。
副大臣には赤羽一嘉、菅原一秀のお二人、そして大臣政務官には平将明、佐藤ゆかり、両氏であります。5人で一丸になって、しっかり課題解決に取り組んでいきたい、このように考えております。
私の方から以上です。
(質疑応答)
【原発の再稼働】
Q: 原発の再稼動についてなのですけれども、大臣は先日の会見で、規制委が安全を確認したものは、政府の責任で再稼動を決めたいとおっしゃっておりました。
その政府の責任というのは、現在一義的に電力会社が行っている地元への理解の活動であったりとか、万が一の賠償の対応であったりとか、そういったものを政府が今後積極的に関与して、責任を取るという意味でおっしゃっているのでしょうか。
あと再稼動を決める際に、例えば安全が確認されたものは、関係閣僚などで改めて再稼動の意思決定をするということも考えているのでしょうか、ちょっとその辺お願いします。
A: 先日申し上げたことを法律的にもう一度正確に申し上げますと、現政権としては、原発の安全性について、法令にのっとった原子力規制委員会の専門的な判断に委ね、安全と認められない限りは原発の再稼動を行わない。
一方、安全と認められた場合には、その判断を尊重し、再稼動を進める。原発の安全性についての判断は原子力規制委員会の専門的、独立的な判断に委ねるという新たな規制体系を作ったのは国会であります。正に規制委員会の判断については、そういう国会で決めたスキームに基づいて行われておりますから、国が最終的な責任を持つというのは当然のことであるというふうに思っております。
【原発依存度、資源外交】
Q: 大臣は就任会見で、原子力の新増設も示唆される御発言をされているのですけれども、いわゆる長期的な原子力の依存のことについて、改めてお考えを聞きたいのですが、公約には原子力に依存しない社会を構築するとあり、公明党との公約もあるのですけれども、これは維持というよりは、将来は下げていくということは、民主党とは考えの違いはあるにせよ、そういった考えであるのかどうかを一つ確認したいのと。
あともう1点全然違う話なのですが、アラビア石油が上流から事実上撤退することを決めているのですけれども、国の資源開発に関する考え方についてお聞きしたいです。
その2点お願いします。
A: まず、前者でありますけれども、我々の政権公約ではこれから3年間、まずは再生可能エネルギー、そして省エネ、これを最大限拡大をする。一方で原子力については、その安全性について、規制委員会の判断に任せるということであります。
そうなりますと、当面の問題で言いますと、原子力への依存度、これは落ちてくるということになるのだと思います。また、自公の合意でもそういった方向を目指していくということであります。
ただ、我々が申し上げているのは、10年以内にエネルギーの持続可能なベストミックスを目指していく、そういった中で、原発の新増設、既に許可が下りているものは除きます。それにつきましては、今、イエス、ノーの答えを出すのではなくて、今後様々な技術的な進歩であったりとか、知見の蓄積、こういったものを見た上で判断していきたいと、こんなふうに考えております。
それから、アラ石の問題でありますが、これは個別企業の経営判断についてコメントするのは差し控えたいと思います。
ただ、我が国として資源外交をきちんと進めていく、こういう姿勢は強化をしていきたいと、そのように思っております。
【電力の安定供給と地球温暖化問題】
Q: 電源確保は非常に重要だと思うのですけれども、電源確保と地球温暖化問題は当面矛盾するようなことがあると思います。特に東京電力の電源入札について、環境省と経産省の意見がまだ調整が取れてないというふうに聞いていますが、そこについてお聞きしたいと思います。
A: 震災が起こってから、多くの原子力発電所が停止をしたと。今火力の占める割合というのが大体9割ということで、LNG火力、これが5割を占めるという状況であります。これから再生可能エネルギーを最大限導入する。そして、省エネを最大限推進していくということでありますけれども、LNGであったりとか、石炭といった火力発電の依存、これは当面の問題で言うと避けられない。これが現実だと思います。
こういった状況を踏まえまして、高効率の設備を導入していかなければならない。エネルギーの安定供給の確保、そして環境への適合、経済効率性、更には安全性の確保を考慮した電源ミックスというものを構築して、電力の安定供給とともに、地球温暖化問題への対応も図っていきたいと、こんなふうに考えております。
その際、現実的な問題として、前政権が掲げました前提条件付きの25%削減目標、これは見直しする必要があると思います。
【世論調査】
Q: 各社の世論調査の数字なのですけれども、軒並み50%以上、弊社は55%という数字が出ております。受け止めをお願いします。
A: 私も内閣の一員でありますから、スタート時点で一定の評価をいただいたと思っておりますけれども、正に内閣の真価が問われるのはこれからだと、そんなふうに思っておりまして、具体的な成果を出すことによって、国民の真の評価というのが決まっていく。これからが正にスタートだというふうに思います。
【原発の再稼働】
Q: 原発の再稼動についてお尋ねします。自民党は3年以内に各所原発の再稼動の是非を判断するとしていますが、今日弊社のインタビューで規制委の田中委員長が3年では無理だとおっしゃっています。この点についてどうお考えでしょうか。
A: 先ほど答えた限りですね、私の発言としては。
【原子力政策】
Q: 改めて教えてください。民主党の2030年代に原発ゼロという政策は、それは見直すというお考えはもうはっきりしているのですよね。
A: 我々が申し上げているのは、これから10年以内に持続可能な電源のベストミックスを考えるということであります。その段階で構成がどうなっていくか、これは予断を持たずに、しっかりした技術的知見の積み上げ等々を含めて決めていきたいと思っております。そうなりますと、当然2030年代に原発ゼロと、こういう決めつけはいたしません。
(以 上)