2011年6月6日
あきれて物が言えません。6月2日、先週の木曜日の午後、衆議院本会議で内閣不信任案の採決が行われた時、採決に臨んだ与野党の国会議員、そしてテレビで中継を見ていた国民も、採決の結果がどうであれ「菅総理は早期に退陣する」と思っていました。ところが、不信任案が否決されると、その日の夜には菅総理本人が約束したはずの早期退陣を否定。これに対し、中途半端な仲介に入り、結果的に騙された鳩山前総理が「ウソつき、ペテン師」と猛反発。
盟友にも仲間の議員にも自分の保身のためなら平気でウソをつく。そして、この退陣問題で閣内も与野党もバラバラ、対立が深まるばかり。こんな総理を誰が信頼できますか。こんな政権に被災地の復興や日本の将来を誰が任せられますか。
この3ヵ月間の菅内閣の震災・原発事故対応を見ると、ガレキ処理はたったの15%しか進まず、破損した190キロにわたる海岸堤防や全壊した病院もそのままの状態。原発事故では初動のミス、情報隠ぺいなどが明らかになり、被災地、国民、さらに国際社会からも信頼を失っています。
2次補正予算も先延ばし。すでに破綻しているマニフェストの見直しも、普天間も、税法や特例公債法も問題解決は全て先送り。復興プランすら「6月末の復興構想会議の議論を待って」などと何も決めようとしないため、関係省庁や地元自治体は動くに動けず活動が止まっている状態です。
さらに、震災後のリーマン・ショック以上の景気の落ち込み(本年第1四半期は年率で▲3.7%)にも全く対応していない。今の政権こそが“政治空白”を作っているのです。求心力も信用も失われた菅内閣では、本格的な普及・復興も日本経済の再生もできません。
現在の“政治空白”の一刻も早い解消に向け、我々が内閣不信任決議案を出すことを表明すると慌てて国会の会期延長に言及し始めました。さらに、民主党議員から多くの造反が出て不信任案が可決される可能性が出てくると、自らの退陣表明を行ない、これを回避。しかしながら、不信任案の採決が終わると舌の根も乾かぬ内に退陣表明を撤回する始末で、まさに「詐欺師・ペテン師」。一国の首相が自分の言葉に責任を持たず国民に平気でウソをつく。さらに、政権与党が実質的に分裂状態。多くの国民が、このような政権の下では、本格的な復旧・復興は出来ない事を改めて確信したはずです。国民の生活を守ろうとする気概も責任感もなく、自身の延命を何よりも優先させる菅総理は一日も早く退陣すべきです。
自民党は、菅内閣を早急に退陣させ、強力な政治体制を作り直し、本格的な復旧・復興と日本経済の再生のために全力で取り組んでいきます。