2021年1月26日
今朝、ブリンケン米国国務長官との間で初めての日米外相電話会談を行いました。ブリンケン国務長官は、上院で承認を受けて間もなく、カナダに次いで二番目に私との電話会談を行ったとのことです。これは、バイデン政権、そしてブリンケン国務長官が日米同盟を重視しており、インド太平洋地域へのコミットメントを明らかにしていることの証だと思います。
会談では、まず、私から、ブリンケン長官の就任及びバイデン政権の発足に祝意を述べ、互いにファーストネームで呼び合うこととしました。
また、日米同盟の更なる強化に取り組むとともに、地域や国際社会の様々な課題に対処するため、緊密に連携していくことを確認しました。
私から、米国政府の日米安保条約に基づくコミットメント、とりわけ尖閣諸島へ同条約の第5条の適用についてのコミットメントに感謝する旨伝えたのに対し、ブリンケン国務長官から、米国政府のコミットメントに変わりはない旨の発言がありました。また、在日米軍駐留経費負担交渉の現状について意見交換を行い、交渉の早期妥結に向けて、日米で緊密に連携していくことを確認しました。
中国や北朝鮮、韓国等の地域情勢や「自由で開かれたインド太平洋」の重要性についても意見交換を行いました。また、厳しさを増す地域の安全保障情勢について認識を共有するとともに、引き続き、地域や国際社会が直面する諸課題について、日米や日米豪印などの同志国間で緊密に連携していくことで一致しました。また、北朝鮮による拉致問題について、私から早期の解決に向けて理解と協力を求め、ブリンケン国務長官から支持を得ました。
新型コロナ対策や気候変動問題といった国際社会共通の課題についても、日米で緊密に連携し、取り組んでいくことを確認しました。また、G7の結束を固め、再活性化していくことで一致しました。
そして、時間をかけて対面で議論を深めるため、今後、新型コロナの状況も見極めつつ、できる限り早期に私が訪米し、外相会談を行うということで一致しました。
本日の電話会談は、外相間の信頼関係構築の観点から、大変意義のある内容だったと思います。今後とも、ブリンケン長官と手を携えて、国際社会で主導的な役割を果たしていく考えです。