2008年8月30日
特に、北朝鮮問題が6者協議を控えた直前のタイミングであり、またイラクについても情勢が極めて緊迫化している中で時宜を得た訪問になったと思います。ワシントンはいつ行っても、やはり国際政治の中心という感じがします。
米・アーミテージ国務副長官との会談
一方、中南米でもブラジルのルーラ大統領との会見(日本政府要人としてルーラ大統領との最初の会談になりました)、メキシコ・カナレス経済大臣、チリ・インスルサ副大統領兼内務大臣との会談、さらには各国で外務省高官と有意義な意見交換をすることが出来ました。
メキシコ・カナレス経済大臣との会談
チリ・インスルサ副大統領との会談
ブラジル・ルーラ大統領との会談
各国での外務省高官との会談は、それぞれ一時間以上、長い場合には2時間にも及び相手も日本政府高官との会談を手ぐすね引いて待っていたような感じで、今後中南米諸国とのハイレベルかつ継続的な交流が極めて重要であると感じました。
特に、国際社会の大国であるメキシコ、ブラジルについては、単に二国間関係のみならず、グローバルな課題について率直に意見交換し、互いに協力するワンレベル高い二国間関係に引き上げる必要を認識しました。
また、訪問先各地で日本企業関係者、現地経済界とも意見交換し、日本以上に相手側が日本とのFTA(自由貿易協定)に強い期待、関心を持っていると痛感しました。FTAはこれらも積極的に検討していかなければならない重要課題だと思います。
中南米は地球の反対側にあり、飛行機でもロサンゼルス経由などで丸一日かかる日本から見ると遠い国です。しかし、最近話題のアボガドの多くはメキシコ産ですし、またチリ産のワインも日本に大量に輸入(フランス、イタリアに次いで第3位)され、食生活の面では中南米はすでに日本の食卓にしっかり入り込んでいます。ブラジルなどでは日系人社会も大きな地位を占めており、多くの国で親日的感情も強く、「遠くて近い国」にする素地も様々あるなと感じた出張でした。
ちなみに、今回で副大臣就任以来8回目の海外出張、訪問先国は15ヶ国に及びました。飛行距離は、240,000㎞、地球を6周した計算になります。