茂木経済産業大臣の閣議後記者会見の概要

2013年4月26日

平成25年4月26日(金)
9:14~9:33
於:記者会見室

(冒頭発言)

 

 今日は、閣議前に会議がありましたので、私から先に4点御報告を申し上げます。

 

【夏の電力需給対策】

 まず、2013年度の夏の電力需給対策の決定についてであります。本日の電力需給に関する検討会合におきまして、2013年度夏季の電力需給対策を決定いたしました。2013年度の夏季の電力需給は、いずれの電力管内でも、電力の安定供給に最低限必要とされる予備率3%以上を確保できる見通しでありますが、大規模な電源脱落等が発生した場合には、電力需給が逼迫する可能性もございます。以上を踏まえまして、2013年度夏季の電力需給対策として、以下を講ずることといたしました。
 まず、現在定着している節電の取り組みが国民生活や経済活動等への影響を極力回避した無理のない形で確実に行われるよう、数値目標を伴わない節電を要請いたします。数値目標を伴わない節電要請を行う期間については、7月1日から9月30日までの午前9時から夜の20時までといたします。
 また、大規模な電源脱落等により、万が一電力需給が逼迫する場合への備えとして、次の対策を行います。まず、供給面では、電力会社による発電設備の保守、保全の強化、電力会社による自家発電事業者からの電力の追加購入、卸電力取引所を活用した広域的かつ機動的な電力調達を可能とする仕組みの整備、そして需要面では、ディマンドリスポンス等の需要面での取り組みを促進し、需給逼迫が予想される場合には、政府より需給ひっ迫警報の発出を行います。
 地域一律の数値目標は設けませんが、国民の皆様には、無理のない範囲で、できる限りの節電をお願いいたしたいと思います。さらに、この電力需給対策に併せて、本日決定いたしました2013年度の夏季の省エネルギー対策に基づき、節電対策に重点を置いた省エネルギー対策をお願いいたします。また、クールビズは5月から10月末まで実施されます。

 

【燃料調達コスト引き下げ戦略閣僚会合】

 2つ目は第2回の燃料調達コスト引き下げ戦略閣僚会合についてであります。
 本日、閣議前に第2回の燃料調達コスト引き下げ戦略閣僚会合を開催し、燃料調達コスト引き下げに向けた当面のアクションプランを取りまとめました。
 我が国は平成24年度に8.2兆円という過去最大の貿易赤字を記録するなど、燃料調達コストの引き下げが喫近の課題であります。私も5月3日から米国を訪問し、米国からのLNG輸出許可の早期承認を働きかける予定でありますが、アクションプランに関連して2点申し上げます。
 第1に、石炭火力発電の推進について、環境アセスメントの手続の明確化等に関し、環境省と合意に達しました。今回の合意では、まず、新電力を含む電力業界全体のCO2排出管理により対応することを基本とし、業界にそのための取り組みを促すこと。2番目として、環境アセスでは、建設中の最新技術の採用の可能性も検討した上で、現在運転中の磯子の火力発電所等最新鋭の技術以上を採用することを求めること等を決定いたしました。
 また、環境アセスの手続期間に関し、火力発電所のリプレイスについては、国の審査と自治体の審査を同時並行で行う等の措置により、現在の3年から1年強に期間を短縮いたします。新増設につきましても、リプレイスで講じる措置のうち、活用できるものは活用し、短縮に取り組みます。本件は、燃料調達コストの引き下げに向けて、我が国のエネルギーの選択肢を増やして、交渉ポジションを強化する上でも重要であり、本アクションプランに盛り込んでおります。
 第2に、LNG消費国間の連携を強化し、その主張を効果的に発信するために、第2回LNG産消会議を本年9月10日に東京で開催することとし、本アクションプランに盛り込みました。LNGの消費国、生産国の閣僚、関係企業のトップ等が一堂に会し、アジアにおけるLNG価格のあり方などについて、議論を行う予定であります。
本アクションプランに基づき、燃料調達コスト引き下げに向けて、政府一丸となって、取り組んでまいりたいと思います。詳細につきましては、事務方から説明させていただきたいと思います。

 

【コロンビア、ブラジル、米国への出張】

 そして、3つ目として、私の連休中の出張でありますが、4月29日から5月6日まで、南米の コロンビア、ブラジル及び米国に出張し、訪問国の閣僚等との会談、成長戦略やエネルギー政策を初めとした日本の経済政策に関する情報発信を行う予定であります。
 コロンビアでは、日・コロンビアEPA交渉の加速化や太平洋同盟ワイドでのインフラ整備に向けた意見交換を行います。また、企業ミッション団が参加をいたします投資セミナーを開催し、貿易投資環境の整備を促進いたします。ブラジルでは、エネルギー分野等でのインフラ輸出協力に向けた取り組みを行うとともに、企業ミッション団が参加する投資セミナーを実施し、貿易投資環境の整備を促進してまいります。米国では、成長戦略、エネルギー戦略を初めとした日本の経済政策について、広く情報を発信するとともに、政府関係者との意見交換を通じて、日米関係の一層の強化を図ってまいりたいと考えております。

 

【中小企業白書】

 最後、4点目でありますが、中小企業白書です。
 本日の閣議で、「平成24年度中小企業の動向」及び「平成25年度中小企業施策」、いわゆる中小企業白書を閣議決定いたしました。我が国420万の中小企業のうち、9割を占める小規模事業者は、地域の経済や雇用を支える重要な役割を果たしています。また、先日、小規模企業活性化法案を閣議決定いたしましたが、現在小規模事業者に焦点を当てた中小企業政策の再構築を進めているところであります。こうした観点から、今回の白書では、小規模事業者とそれ以外の中小企業を区分して、それぞれの現状と課題を明らかにするとともに、起業・創業、新事業展開、事業承継、情報技術の活用等に焦点を当て、具体的施策を明らかにしております。さらに、今回は50回目の白書であることから、過去の白書の記述に基づいて、中小企業について、その取り巻く環境、直面する課題、期待される役割等の過去の50年にわたる変遷も明らかにしております。
 これにつきましても、詳細は事務方から御報告をさせていただきたいと思います。
 私から以上です。

 

 

 

(質疑応答)

 

【TPP】

Q: TPPについてなのですけれども、先日、米国政府が議会に交渉参加の通知をされたのですけれども、改めてなのですけれども、今後の交渉参加への見通しと日本側から働きかけていきたいことがあれば教えてください。

 

A: これにより、我が国でのTPP交渉参加がほぼ確実な見通しになったわけでありまして、まさに新しいステップに入っていくわけであります。7月の交渉参加に向けて、これからさまざまな働きかけをしていきたいと思いますし、同時に関係国からの情報収集、そしてそれをもとにした我が国としての交渉戦略をしっかりと構築していきたいと考えております。

 

 

【電気料金値上げ】

Q: 北海道電力の料金値上げについてお聞きしますけれども、今回の申請で、家庭向けで平均10.2%という2桁の値上げを示されていますけれども、これまでの審査だと、いずれも2%前後の圧縮が求められているわけでありまして、最終的に認可される大臣として、今回もそういった同様に厳しい姿勢で臨まれるのか、お聞かせください。

 

A: 何%というのは、結果として審査を行った上でということになってくると思いますが、今回の北海道電力からの規制部門の電気料金の値上げ申請については、最大限の経営効率化を踏まえたものとなっているかどうか、そういう申請となっているかどうか、電気料金審査専門委員会における中立的、そして客観的な検討を踏まえ、厳正に審査を行っていきたいと思っております。

 

Q: 増えているはずの燃料費が審査の段階で減っていたりとか、昨日の専門委員会で値上げの根拠がわからないというような指摘が出ているのですけれども、これについてはいかがでしょうか。

 

A: 今の段階で私からコメントするつもりはありません。厳正に審査いたします。

 

 

【汚染水処理対策委員会】

Q: 間もなく汚染水処理対策委員会の初会合があると思うのですけれども、改めてこの会合に求めるもの等があれば、教えてください。

 

A: 汚染水につきましては、当面の対応として、地下貯蔵棟から地上のタンクに移します 。そして、さらにはできる限り阿武隈川山系からの地下の流入水を減少させていく。そして、今取り切れていない放射性物質につきましても、多核種除去装置を一日も早く動かすといった課題と同時に、最終的にはストロンチウムをどうやって除去するか、さらには地下水の流入を完全にとめられるかどうかといった大きな課題もあるわけです。そういった課題も含めて、しっかりと検討を進めていきたいと思っております。

 

 

【電気料金値上げ】

Q: 電気料金について、重ねて恐縮なのですけれども、5月1日に関西電力と九州電力で家庭向けで値上げになります。その関係で、九州電力は、専門委員会で役員報酬について、1,800万円が妥当とされたのですけれども、原価外での200万円を上乗せして、合計2,000万円支払うということになっています。そういった電力会社の姿勢について、何か大臣からのお考えはないでしょうか。

A: 関西電力、九州電力につきましては、その値上げの時にしっかりお話ししたと思います。

 

 

【靖国参拝】

Q: 靖国参拝について、その後波紋が広がっておりまして、連立与党の公明党からもちょっと政治的配慮が足りないのではないかと、何でこの時に強気な態度に出るのだと。安倍首相の戒めの言葉をおかりするなら、ちょっと調子に乗っているのではないかという声も、靖国の参拝を指示する方からも出ております。この辺について、大臣はどういうふうに受け止めていますか。その全体の閣僚の1人として。

A: 私は参拝しておりません。

 

 

【中部電力浜岡原発】

Q: 中部電力の浜岡原発について、ちょっとお尋ねしたいのですけれども、2年前の5月に菅首相が事業者に停止要請をして、それでとまったという点で、他の原発とちょっと違うようになっているのですけれども、その時の政権の判断を今大臣としては、評価はどういうふうにお考えになっているかというのが1点と。今後、大臣はふだんから規制委員会で安全が確認されたものは再稼動していくと。国としては、地元の説明とか、そういうのをやりたいというお話でしたけれども、この原発についても、同じように規制委の判断で再稼動という話になれば、国としては同じようにやっていくことになるのでしょうか。

 

A: 繰り返しで恐縮なのですが、原子力については、いかなる事情よりも安全性を重視いたします。最優先いたします。そして、その安全性につきましては、原子力規制委員会の独立した判断に委ねます。私として、個々の原発について、それぞれどうであるとコメントするつもりはありません。

Q: 当時の判断についてはどうお考えですか。

A: それも含めてコメントするつもりはありません。要するに、これはこういう枠組みなのです。どれをいつ動かせということではないのです。それを御理解ください。

 

 

【燃料調達コスト引き下げ戦略閣僚会合】

Q: 燃料調達コストの引き下げの対策について決められたということで、改めて日本の電力会社にとって、電力利用者にとっての石炭という電源の重要性について、お考えをどのようにお持ちですか。そして、原子力については、かなり安全対策もあって、高い電源になりつつありますけれども、それと比べての石炭の重要性については、どうお考えですか。

 

A: 高効率の石炭火力、これにつきましては、エネルギーの安定供給、そして低コスト化という観点からしっかりと進めていきたいと思っております。さらに、この日本の高効率の石炭火力を例えば海外で活用することによって、地球規模での温暖化対策にもつながると考えております。そして、エネルギーのベストミックスにかかわる問題については、今後しっかりと検討していきます。

 

Q: もう一つは、この対策によって、電力会社はかなり今年度も経営状況が厳しいと思いますけれども、3年連続赤字という可能性は排除できるとお考えでしょうか。

 

A: 個々の電力会社の経営状況につきまして、私の立場からはコメントは差し控えさせていただきます。

 

Q: 燃料調達を下げるこれ以上の対策は、政府としてまだ。

 

A: まずは、このアクションプランをしっかりと進めることだと思います。その上で、さらにやるべきことがありましたら、取り組んでいきたいと思っております。

 

 

【原発再稼働】

Q: 今年の2月に東大の有馬元総長らが党と大臣相手に原発の維持と早期の再稼動を求める緊急提言をしたのですけれども、これについて、たたき台を書いたのがエネ庁の職員ではないかという一部報道がありますが、その受け止めと今後の調査について教えてください。

 

A: そのようなたたき台を書いたという事実関係は確認しておりません。ヒアリングも行いました。そういうことではありません。その上で申し上げますが、民間団体、それから有識者、さらには懇談会等が作成する政策提言について、相手側の求めに応じて、事務方からコメントをする。また、当該団体が私のところや、当省の幹部のところに訪問前に提言を受け取る。さらには、そういった提言をつくるに当たって、必要となる事実関係の一般情報について提供するということは、一般的によくあることだと認識をいたしております。

 

 

(以 上)

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