2013年5月14日
平成25年5月14日(火)
8:42~8:52
(冒頭発言)
私からはございません。
(質疑応答)
【日豪EPA】
Q: 今朝、一部報道で、日・オーストラリアEPAに関して、冷凍の牛肉の関税を38.5%から20%に下げ、オーストラリア側も自動車関税5%を撤廃するという報道があったのですけれども、この事実関係についていかがでしょうか。
A: 交渉事でありますので、相手国との関係もあり、具体的な内容について差し控えたいと思いますが、一部の報道にあるように、豪州と基本合意に至ったという事実はありません。そして、現状につきましては、報道と私の認識は、かなり乖離しております。
【産業競争力強化法】
Q: 産業競争力強化法の目的としては、企業の新陳代謝というのが主な目的なのかと理解しているのですけれども、一方で、法律で何をするのかという部分が余り表立った議論がされてないということなのですが、中身について、今の大臣の認識をお願いいたします。
A: 正にこの法案につきましては、これから日本経済を再生する上で中核になる法案だと思っておりまして、様々な要素を盛り込んでいきたいと思っております。今週恐らく予算案が成立するということになりますと、1本目の矢、大胆な金融緩和、そして2本目の矢、機動的な財政運営が出そろうわけでありまして、正に3本目の矢をより力強く射込んでいきます。3本目の矢は、御案内のように、民間の投資を喚起する成長戦略ということでありまして、単に成長戦略ではなくて、民間の投資を喚起するという言葉がついていますから、それを中心にした施策をまとめていくということになると思います。
【日アフリカ資源大臣会合、J-SUMIT】
Q: この木曜日、金曜日とアフリカの鉱物担当大臣を呼んでJ-SUMITが開催され、また土曜日には大臣会合が開催されます。今回、経済産業省を中心に日本で初めて行うということでこの意義と国としてどういうことを目的にこうした会合を開かれるのか、その点について、お考えをお願いします。
A: 日・アフリカの資源大臣会合につきまして、これから日本が資源外交、そして資源戦略を進めていく上でも、極めてアフリカの位置付けは大きいと考えております。そして、日本としては、単に民間だけではなくて、官民挙げてこの問題に取り組んでいきます。 J-SUMITも2日間にわたって開催されるわけでありまして、 官民挙げてアフリカとの協力関係を強めていくという姿勢をアピールできればと思っています。
同時に、資源外交に関して、単に掘削、開発といったことにとどまらず、例えば周辺のインフラ整備の問題 、またそれに関わる人材の育成の問題、資金の提供の問題、さらには環境保全といった意味での制度整備などについて、日本の持っている高い技術、ノウハウ、そしてまた資金力等を、アフリカに提供する。そして、ウインウインの関係を作り上げる。こういった意味からも、非常に意義のある会合になると思いますし、また来月開かれますTICADⅤに向けても大きなステップにしていきたいと考えています。
Q: 今のお話に関してなのですが、非常に大事な会議だと思うのですけれども、今回アフリカはカントリーリスクが高いというか、政権が安定してない国が多いですよね。例えば、一回決めた権益を新しい政府に変わったら取りやめるとか、そういった問題というのが政府としてはどんなふうにして緩和するなり、解決するなりして投資を促進したいと思いますか。
A: これから資源の開発を進めるということになってきますと、これは1年、2年で終わるプロジェクトではありません。しかも相当な投資額が必要になってきます。民間だけの投資ではリスクが伴うのは当然でありますから、公的なファイナンスであったりとか、様々な形で、そういった民間の活動をサポート、バックアップしていきたいと思います。
【福島第一原発の地下水流入対策】
Q: 福島第一原発の事故の影響について改めてお伺いします。昨日、地下水の放出について、福島県の漁連の会合が持たれたのですけれども、結局結論については先送りになりました。この現実についての受け止めと、これの同意を求められた漁連の側から、決断すべきは国と東電だという声も聞こえているのですけれども、このことに関して、漁連の方に違った形でアプローチをしていくようなお考えはございますでしょうか。以上2点について。
A: 汚染水の増加の原因につきましては、阿武隈川山系、山側から地下水が流入している。この地下水の流出を抑制するということは、極めて重要な課題です。建屋の手前で井戸を掘って、水をくみ上げて、海に放出をするといった地下水バイパスにつきましては、4月末に工事を完了いたしまして、東京電力及び第三者機関の双方で水質が問題ないことについて、順次確認を行っているところであります。
この地下水のバイパスの稼働開始に向けて、現在地元の漁業者など、関係者への説明を行っておりまして、昨日、御指摘のように、東京電力が福島県の漁連の組合長会議に対して説明を行いましたが、結論は出ず、改めて説明の機会を設けることになったと報告を受けております。いずれにしても、当然ながら、地元関係者の了解を得ることがバイパスを稼働するための前提でありまして、国としても説明を尽くしていきたいと考えております。
また、地下水の流入に関する抜本的な抑制策につきましては、汚染水処理対策委員会で議論を行っているところであります。次回の会合、5月16日に開催しまして、陸側の遮断壁の有効性等についての検討をする予定であります。
【エネルギー基本計画】
Q: 20日にエネルギー基本計画の3回目の会合がありますけれども、議題についてといわゆるエネルギー業界にヒアリングするという話が前からあるのですけれども、その進捗についてお願いいたします。
A: 会議体の議題については、事務的にお聞きください。
【経済産業省前テント】
Q: 経産省の敷地内に建てられている脱原発テントについてなのですが、先週の金曜日に市民団体の方が訴訟の取り下げを求めて署名を提出されたのですが、それについてどのように思われるかということと、あともう1点、テントは市民の脱原発の意志の象徴の一つとしてあそこに建っているという意見もありますが、それについてどのように見ているのかということをお聞きします。
A: 様々な国民の声を受け止めることは極めて重要なことだと思っておりますけれども、国有地を不法に占拠するといった行動については、決して容認されるものではないと考えています。一日も早く不法占拠の状態を解除、撤去していただきたい、この思いは変わりません。
(以 上)