2013年3月26日
(冒頭発言)
おはようございます。
(質疑応答)
【日EU・EPA、日中韓FTA、TPP】
Q: 昨日の日EUに次いで、今日は日中韓のFTA交渉事務会合、1回目の交渉がスタートしますけども、期待するものがございましたら。
A: 日本とEUは 世界のGDPの約3割を占め、世界貿易の4割を占める、極めて重要な経済的パートナーであります。日EUのEPA は日本、EUという大きな経済圏の貿易投資を拡大し、我が国の経済成長のみならず、世界経済の発展にとっても大きな意義を有すると考えております。
昨日、日EUの電話首脳会談におきまして、交渉開始が決定をされました。私も昨日EUの貿易担当のデ・グフト欧州委員と会談をしまして、早期妥結を目指すべく一致をしたところでありまして、正に国益に資する結果を出すべく、交渉を精力的にかつ迅速に進めていきたいと考えております。
一方、日中韓のFTAでありますが、本日から28日までの3日間、ソウルにおきまして第1回の交渉が開催されます。我が国からは関係省庁の次官級、審議官級の交渉担当者が参加することになっております。今回の会合では、これからの交渉の進め方や分野等についての議論が行われる予定であります。
TPPについて、日本が交渉参加を3月15日に決めました。続いて日EU、そして日本にとっ 一番近い貿易やビジネスの相手国である中国、韓国とのFTA、EPAが始まります。正に貿易立国、通商立国として、日本として進むべき経済連携が全体的にスタートしたと思っておりまして、TPPへの交渉参加決断がいい弾みになっているのではないかと思っております。
Q: TPPというのは、アメリカとも関係して交渉を進めて、一方で日中韓というのは中国、韓国。この二つをどういうふうに活用して、交渉を進めていくことになりますか。
A: 最終的には、アジア・太平洋地域で言いますと、FTAAPという高い頂があるわけです。そこに向けてTPP、日中韓、更にはRCEPといった様々な登山口からの登山が始まるということであります。交渉に参加している国の数や 、アメリカという経済的にも、またサービス、投資でも進んでいる国が入っているTPPというのは、ルールを作っていくという意味で、RCEPや、更にはFTAAPというより多くの国を巻き込んでのこの地域での経済連携を進める土台作りになっていくと考えております。
Q: 日中韓については、いつぐらいをめどにという何か目標みたいなのは。
A: 正に今回の協議で、ある程度、期限について話し合われると思います。
【固定価格買取制度】
Q: 年度末なので、改めてお伺いしたいのですけれども、固定価格買取制度が去年7月から始まって、今年度の総括を一つお願いしたいのと、あと来年度からは太陽光が少し買取価格が下がるということで、その見通しなりをお伺いしたいのですが。
A: 1年間、この固定価格買取制度によりまして新規参入者が増えてきたというのは間違いないところであります。同時に、それに伴いまして、実際の事業者のコストも下がっております。これは当然、電気料金にも加算されますので、新規参入はできるだけ拡大したいと思います。同時に利用者の負担を減らしていくという方向から、新年度の買取価格については考えたいと思います。基本的には30円台の後半ということになると思います。
Q: それで、一つわかったことというか、いわゆる電力会社が受け入れの電力の上限を変電所ごとに設けてきて、それを上回る例えばメガソーラーなど、事業者の申し出を断るケースもあったりするということに関しては、どういうふうな御認識でしょうか。
A: 再生可能エネルギーは太陽光では稼働率は12%、風力でも20%でありまして、どうしても自然現象に影響されますから、出力の変動も大きくなります。これを安定化させる機能を持つことが必要でありまして、ここで正に蓄電池の技術が活躍すると思います。
これからシステム改革等によりまして、発電の場合にも全面的な参入の自由が行われるわけであります。それにあわせて、このような自然からのエネルギーの電源の安定ということを技術的にも確立していく必要があると思います。
Q: 今の御質問に関連して、太陽光に対する投資なのですけれども、それは30円台の後半でも十分まだ投資意欲は呼び起こすことはできると思いますか。
A: そう思っております。
【電気料金の値上げ】
Q: 関西電力と九州電力の値上げの件で、消費者担当相と協議はまだ行っていないのかどうか、それと今後どうやって行っていくつもりなのかを教えてください。
A: 消費者庁とは、今経済産業省として協議中であります。近々担当大臣ともお会いしたいと思います。今週中には結論を出します。
Q: どういった点について、主に話し合う予定ですか。
A: 消費者庁から幾つかの点について、御指摘があると思っております。そこについて、お話をするということになります。
Q: 今週中にはということは、閣僚会合も今週中に開いて、それでここを直しなさいよということを関西とか九州の方に伝えるということですか。
A: 最終的に判断するのは私です。私が今週中と言いましたら今週中にやります。
(以 上)