2013年3月5日
(冒頭発言)
今日は、私の方から冒頭3件御報告がございます。
【日アフリカ資源大臣会合、J-SUMIT】
まず、日アフリカ資源大臣会合、J-SUMITの開催についてですけれども、5月18日に日アフリカ資源大臣会合を開催いたします。また、その直前の5月16、17日には、経済産業省とJOGMECが主催で、ビジネスフォーラムでありますJ-SUMIT、国際資源ビジネスサミットを開催する予定であります。
大臣会合では、最後のフロンティアと言われ今後資源開発が期待されるアフリカの十数カ国との新しい関係を構築する機会としていきたいと思っております。また、J-SUMITではビジネスマッチングによりまして、我が国企業の積極的なアフリカ進出を促進、支援していきたいと考えております。
各資源大臣に対し招待状を今日にも発出したいと考えております。大臣会合の成果を1カ月後の6月のTICAD本体にインプットして、日本としてアフリカの資源外交の更なる発展を図っていきたいと考えております。
詳細については、この後事務方から説明をさせていただきます。
【省エネ法改正案の閣議決定】
それから、2点目、省エネ法の改正案の閣議決定であります。
本日の閣議におきまして、今国会に提出をいたしますエネルギーの使用合理化に関する法律、いわゆる省エネ法での一部を改正する法律案を閣議決定いたしました。
省エネ法のトップランナー制度、これは国際的にも評価が高い制度であります。今回の改正では、今後の省エネの重点分野であります住宅、ビルのエネルギー消費を削減するため、窓や断熱材等、これまでの自動車や家電などと異なって、エネルギーを消費しないものでも、トップランナー制度の対象に追加できることといたします。併せて、企業が蓄電池等を利用して電力需要のピーク対策を行う場合には、省エネ努力目標の算出上、勘案できることといたします。また、廃止期限の到来いたしました省エネリサイクル支援法については廃止をいたします。
【中小企業・小規模事業者経営改善支援対策本部】
最後に、3点目でありますが、中小企業・小規模事業者の支援ということで、金融円滑化法が今月末で期限を迎えるわけでありますが、中小企業、そして小規模事業者の経営改善を徹底的に促進する支援体制の強化を図るとともに、年度末及び年度明けの資金繰り支援を万全なものとしていくことが極めて重要だと考えております。このため、私を本部長といたします中小企業・小規模事業者経営改善支援対策本部を新たに設置することにいたしました。
同本部におきましては、中小企業再生支援協議会、認定支援機関や政策金融機関等の関係機関が一体となって、支援策を推進するため、経営改善支援や資金繰り支援に向けた対策の策定、フォローアップ等を行っていきたいと思っております。
1回目の本部会合を、明日開催を予定いたしており。詳細は、事務方からこの後説明させていただきたいと思います。
私の方から以上です。
(質疑応答)
【日アフリカ資源大臣会合、J-SUMIT】
Q: 冒頭の日・アフリカなのですけれども、十数カ国ということですが、これまで例えば天然ガスの輸入がアフリカから増えていたり、主にどういった資源をターゲットにして親交を深めていきたいというふうにお考えでしょうか。
A: 一つはエネルギー関係の資源がございます。鉱物資源、レアアース等も含めた全体の話になってくると思っております。
【電気料金値上げ】
Q: 今日、東北電力の値上げ申請に関連して、電気料金専門委員会が始まりますけれども、被災地ということもあって、またいつもに比して入念にチェックする必要があると思いますが、どのような姿勢で臨まれるお考えでしょうか。
A: 先月値上げ申請が行われました東北電力、四国電力につきましては、今日電気料金審査専門委員会で申請内容の説明がなさまして、併せまして関係自治体、消費者団体、中小企業団体等からの値上げに関する意見聴取が行われる予定であります。
今後、電気料金審査専門委員会における中立的、客観的な検討を踏まえて、最大限の経営効率化を踏まえた申請であるか否か、厳正に審査を行いたいと思います。確かに東北地方は東日本大震災の被災地ということでありまして、そのことも踏まえ、東北電力には需要家の皆さんへの丁寧な説明、丁寧な対応が必要だと考えております。
【TPP】
Q: TPPなのですけれども、先日の首脳会談で自動車、保険などについて、事前協議をさらに進めていくという確認がありました。その後の進捗状況はいかがでしょうかというのと、アメリカの財政の問題がありまして議会も忙しいようですが、こうしたことが日米の事前協議にどんな影響を与えているのか、お考えがあればお聞かせください。
A: 事前協議、車につきましてはある程度の議論が進んでいるところであります。保険やその他の非関税措置、どういったものが入ってくるのかわかりませんけれども、これから進められるものについては、協議を進めるということで、日米間で合意をしているわけであります。全てが、我が国がTPP参加表明する前にセットしてなければいけないという性格のものではないと思っております。同時に、参加表明後にアメリカは議会に対する通告をするわけでありますけれども、その時にセットされていなければいけないという内容でもないと考えております。アメリカの関心がどこにあるか、こういったこともしっかり精査しながら、進められる部分については、進めていきたいと思っております。
Q: アメリカの議会が財政問題もあって忙しそうですが、その問題はそんなに影響してないということなのですか。
A: 特にそのような話は聞いておりません。
【日アフリカ資源大臣会合、J-SUMIT】
Q: さっきの日・アフリカ資源会合なのですが、十数カ国の資源大臣を招待する予定の国の名前というのを幾つか教えていただけませんか。
A: 南ア、マラウイ、ボツワナ、アンゴラ、ザンビア、コンゴ民主共和国、モザンビーク等ありますけれども、全部の国の名前はこの後事務方から説明があると思います。
Q: 日・アフリカ会合なのですけれども、先日のアルジェリアの事件は何か影響は、この会合の方に何か影響、議題に上がるとか、何かそういうことはあるのでしょうか。
A: アルジェリアの問題につきましては、御案内のとおり、官邸で今後の対策についての議論が進んでおります。今回の会合は資源会合ということもあります。出席する国は、今の治安状況を見て、マグレブに近いような国というのは少ないと思います。モロッコは入っていたと思います。例えばアフリカの国からそういう言及があるか、もしくは企業の側からそういうことについて、アフリカの国々の対応、そのフォーラムの中で聞くことはあるにしても、正式な議題としてこういった治安対策の問題が大きく取り上げられるとは聞いておりません。
【エネルギー基本計画】
Q: エネルギー基本計画について、年内に一定の方向性を出すというお話だったのですが、その方向性を踏まえて、その後も議論を続けるのかということと、当面は稼働率の問題もあり、数値目標は入れにくい、わからないという、そういったお話があったのですけれども、最終的には原子力等の数値目標を入れる意向があるのか、その2点についてお願いします。
A: 今回のエネルギー基本計画の検討、年内をめどに取りまとめをお願いしたいと思っております。年を明けて、ずっとこの議論を引っ張るという形にはならないと思っております。いずれかの段階でエネルギーのベストミックスを決めていくことになると思いますけれども、原発の稼働がどれくらい進むか現段階では見通せません。さらに再生可能エネルギーの導入が進んでいくと思いますけれども、数年後までプロジェクションするということはなかなか難しい問題だと思っております。また、高効率の火力発電の技術進歩等々も見通していかなければなりません。そうなりますと、重点的な分野がどこになってくるか、またそれぞれの分野での取り組みをどうするか、こういう議論は十分していただけるのではないかと思いますけれども、今年の末の時点でエネルギーのベストミックスを確定するということは、なかなか難しいのではないかと思っています。
Q: 最終的にどこかの時点でベストミックスは取りまとめたいということですか。
A: 取りまとめます。
Q: それは年明けということですか。
A: 年明けというのは無理です。
Q: もっとずっと先の話だと。
A: よく説明を何度も行っておりますので、聞いてください。
【TPP】
Q: 先ほどのTPPのお答えの中で、事前協議について、全てが参加表明前にセットしている必要はないというふうにおっしゃっていましたけれども、そうすると逆に言うとまだ協議すべきものは残っていて、日本側から何か提示するものが必要だということでしょうか。総理はこの間、国会の質疑とかでは、アメリカの国内調整の期間があるというようなことをおっしゃっていますが、必ずしもアメリカが言うだけではなくて、日本側から何か出すべきものが、まだ調整すべきものがあるという、そういう理解でしょうか。
A: 恐らく仕分けというものがあると思います。これは交渉に入っても、2国間である程度協議していくものもありますし、TPPで多国間協議をするといった項目も出てくると思います。そういった仕分けをどうするかということも含めて、事前の協議の中では話をしているという段階です。
Q: 日本が参加、不参加の表明をする前にそこら辺の調整は、アメリカとの調整というのは、一定程度なされておく必要があるということでしょうか。
A: 日本の参加表明につきましては、これまでの、それから現在進んでいる協議の経過、先日のアメリカでの日米共同声明、そして参加した場合の様々な影響を踏まえて、国益にかなう判断をしていくということであります。全てのことについてこれができなければ何もできないという判断にはならないと思います。
(以 上)