2013年1月18日
(冒頭発言)
【アルジェリア人質事件】
おはようございます。今朝、定例の閣議に引き続きまして、第3回の在アルジェリア邦人拘束事件対策本部の会議が官邸の方で開かれました。
16日にアルジェリアで発生した邦人を含みます人質事件につきましては、引き続き事件の全容把握に努めると同時に、邦人の安否確認、救出に向けて、政府としても全力を尽くして対応しているところであります。
日揮からの連絡によりますと、現地イナメナスにいた日揮の関係者、これは海外子会社を含みまして、総数が78名、うち日本人が17名。このうち3名の方の安全、これは確認されております。残り14人の方の安否が確認されておりませんので、引き続き安否の確認、そして救出につなげていただきたいと思っております。
私の方からは以上です。
(質疑応答)
【アルジェリア人質事件】
Q: 今言及ありましたアルジェリアの件ですけれども、昨夜から大臣も対策本部の方に出席されていたと思いますが、まず事案の大臣自身の受け止めと、あと経済産業省として、この事案にどういう体制、どういう対応をなさっていくかというのをお聞かせください。
A: まず、どのようなことがあってもテロというのは許されない事件であると考えています。そして、日本としては、今、鉱物、天然資源、エネルギーを始め、積極的な海外展開を図っています。企業がそういう努力をする。そして、国としてもバックアップをする。そういった中にあって、こういうあってはいけない事件が起こったことについては、極めて遺憾であると考えております。
この事案、政府全体で取り組む問題であります。そして、アルジェリア政府、また各国政府との様々な情報交換等々は、外務省を通じて行うということでありますが、日揮からの情報等々につきましては、当省としても所管の省庁として連絡体制、24時間体制で取り、入ってきました情報については、表に出せるもの、出せないものも含めて、政府内で共有いたしております。
【円相場】
Q: もう一つ、円相場についてお伺いします。昨夜のニューヨーク市場から1ドル90円台まで円安ドル高が進んでいる状況なんですけれども、ここのところの円安傾向が産業に及ぼす影響等々について、現在の大臣の受け止めについてお聞かせください。
A: 一番新しいところで、ちょうど89円台の終わりから90円うかがうところで今推移をしていると思います。日経平均は、1万800円に乗せていると思います。日々の為替、そして、また株価等々につきましては、様々な要因で変動いたしますので、それぞれについてコメントをすることは控えたい、このように考えておりますけれども、安倍政権としての最大の課題、これは長引くデフレ、円高からの早期の脱却であります。その優先課題というのは、昨日も今日も明日も変わりません。
【エネルギー基本計画】
Q: エネルギー基本計画、新しい、違う仕切り直しをするというお話があったんですが、石油やガス、電力などの委員を参画させる方向でお考えであるのか、その点をお聞きしたいです。
A: 様々な団体の御意見を聞くということはあると思いますけれども、どういう組織で検討するか、そしてメンバーをどうするか、それにつきましては、現在検討中であります。
【B787トラブル】
Q: ボーイング787のトラブル関連なんですが、発火元となったバッテリーなど、機体の3割以上が日本製と言われている中で、一連のトラブルの受け止めと、今後有り得る影響について、お伺いできますか。
A: 本件につきましては、事故事案でありますから、現在、日本及び米国の航空安全関係当局が調査中であり、今後、原因究明がなされると思っております。
バッテリーに事故原因があるとしても、バッテリー自体の品質の問題である場合と、バッテリーの制御システムに問題がある場合、それによって対応も違ってくると思います。いずれにいたしましても、まず当局としての事故原因の究明がなされた上で経済産業省として対応すべき問題が出てくれば、しっかり対応していきたいと思っております。
【アルジェリア人質事件】
Q: アルジェリアの件なんですけれども、今後のエネルギー確保とか企業の海外進出に与える影響、どのようにお考えですか。
A: まずは人質の救出です。そのことに全力で当たります。
【再生可能エネルギー固定価格買取制度】
Q: 固定価格買取制度の調達委員会が間もなく始まると、再開されるということになるんですけれども、再生可能エネルギーの普及について、方針といいますか、現政権の方針について改めてお聞きしたいんですけれども。
A: 固定価格買取制度、これは二つの側面があると思っております。現行におきまして、どうしても太陽光を始めとする再生可能エネルギー、コスト的に高くなる。そうすると、新規の参入を促し、そして利用の拡大を図っていくということから、この制度そのものは必要である。ただ、最終的には、このコスト、価格というものが企業、そして家庭の御負担ということになりますので、それが過重な負担になってはいけないということで、その適正な価格はどうなのかということを毎年の実績を精査しながら決めていく、このことを進めていきたいと思っております。
【車体課税】
Q: 今自民党の中で来年度に向けた税制改正の論議が進んでいると思いますが、自動車重量税並びに取得税については、地方側の反発もあり議論が膠着している状態になっているんです。この点についての大臣の御所見をお願いいたします。
A: 自動車、日本にとりまして基幹産業であります。輸出においてもそうです。そして、関連産業含めると、545万人の雇用を支える極めて重要な産業でありまして、税負担が過重になっているのではないか、こういう御意見も様々なところからあるわけであります。平成25年度の税制改正におきましては、自動車取得税、そして重量税の廃止、抜本的な見直しを当省として求めるというところであります。党税調においても、様々な議論が今進められて、こういったものもしっかりと見守りながら、当初の目的が達成できるように全力で取り組んでいきたいと思っています。
【アルジェリア人質事件】
Q: アルジェリアなんですけれども、情報が錯綜していてよく分からない中ではありますが、安倍総理がアルジェリア政府に対して武力交渉はなるべく控えるように要請したようにも聞いておりますけれども、アルジェリア政府の早期の武力行使に踏み切ったという、この判断については、どういうふうに御評価されていますか。
A: 各国政府が置かれている状況の中で様々な行動をとる。そのことにつきましてコメントすることは差し控えたいと思います。
【グループ補助金】
Q: 被災自治体の方からも、グループ補助金の拡充などについて、大臣の方に要望がたくさん来ていると思いますけれども、今後の対応等について、改めてどうお考えになりますか。
A: 震災からの復興は、まだ道半ばであるのは間違いありません。そして、グループ補助金、立地補助金等々に対します強い要望も承っております。そういった要望も踏まえながら、最も効果的な形で地域の経済を活性化していただく施策をしっかり進めていきたいと思います。
(以 上)