2014年3月20日
平成26年3月20日(木)
9:09~9:14
於:記者会見室
(冒頭発言)
(質疑応答)
【ロシア情勢】
Q: ロシアのプーチン大統領がクリミアの編入を宣言して、ウクライナ情勢がすごく緊迫化していますけれども、日本政府は追加の制裁を検討するということで、昨日開かれた日ロ投資フォーラムでは、民間企業の経営者などが日ロ経済の影響を懸念する声もありました。
今後、日ロ経済に与える影響と改めてロシアに依存する日本のエネルギー調達への影響について、現段階でどういうことがあるでしょうか。
A: ロシアがクリミア自治共和国の独立を承認し、18日、クリミアをロシアに編入する条約への署名がなされたことは、ウクライナの統一性、主権、そして領土の一体性を侵害するものであり、これを非難します。我が国は、力を背景とする現状変更の試みを決して看過できないと考えております。
他方、日ロ間の貿易額、3年連続で過去最高を更新いたしました。昨年は348億ドルということであります。また、昨日の日ロ投資フォーラムを見ても、1,000人の参加者ということでありまして、日ロの経済関係は極めて緊密になっていると、こういったこともうかがわれると思っております。
また、ロシアからの原油とLNGの輸入は、我が国の全体の輸入量の約1割を占めており、重要な資源の供給源の一つであることは間違いありません。現時点において、日ロ貿易や個別のプロジェクトについて、影響は出ておりませんが、今後の国際情勢を注視していきたいと考えております。
Q: 今の日ロ関係でお聞きします。具体的に影響は出ていないということなのですけれども、緊張が高まっている中で民間の関係者の方が大変心配しております。大臣として、とりあえず今対応に最も力を入れていかなければならないものというのは、何かというのがございましたら、具体的にお示しいただけますでしょうか。これだけはというような優先順位がございましたら。
A: 今申し上げたように、全体の情勢をまずは注視していくことが重要だと思っております。
【日豪EPA】
Q: 来週、オーストラリアのロブ貿易相が日本に来られて、大臣も会談されるのではないかと思いますが、焦点となっている日豪のEPA交渉について、どのような体制で臨まれるのか、特に自動車や自動車部品というところが交渉の一つの焦点になると思われるのですが、その点どのようにお考えか、教えてください。
A: ロブ大臣、訪日の日程はまだ固まっておりませんが、近々の訪日を検討中ということでありまして、その場合、バイの会談を行うことで調整中であります。また、アボット首相も4月に訪日の方向で調整中と承知をいたしております。
日本とオーストラリアは極めて経済関係も緊密であります。日豪EPAの早期妥結に向けて、引き続き精力的に取り組んでいきたいと考えております。もちろん自動車分野につきましても残っている課題はありますが、ここまでのところ、オーストラリアとの間で順調に交渉、話し合いは進んでいると理解いたしております。
Q: オーストラリアの方で、2017年の末には自動車メーカーが撤退して、そういう意味では関税で守るべきものがなくなると。ただ、逆に言うと17年末まではそういう国内情勢がありまして、そこまでは関税を維持したいという気持ちがあるようですけれども、この辺大臣として関税の撤廃時期に関しては、そういった状況も考慮しながらという形になるのでしょうか。
A: 個別な交渉内容につきましては、申しわけありませんが、お答えできません。
(以 上)