2014年7月25日
平成26年7月25日(金)
12:09~12:21
於:記者会見室
(冒頭発言)
今日は閣議の後、ちょっと講演の予定が入っておりましたので若干会見の時間が遅くなりまして、特に新聞等々にとっては夕刊に間に合うかどうかと、微妙な時間になって申しわけないと思っております。
【燃料電池自動車】
私の方から一点、本日の閣僚懇談会におきまして官房長官の方から総理の方針を踏まえて全府省の公用車に燃料電池自動車を導入する旨の発言がございました。私からも燃料電池自動車は燃料充填時間が3分、そして1回の充填で航続距離、これが電気自動車の2倍と長いなど優位性を持ち、走行時には水しか出さない、CO2は排出しない次世代の有力な自動車であるというお話をさせていただきました。
来年は、燃料電池自動車の販売が開始される見込みでありまして、燃料電池自動車元年とも言うべき年であります。燃料電池自動車の普及拡大には市場の立ち上がり期において、その性能や信頼性を広くアピールすることが重要でありまして、経済産業省としても市場投入に合わせて率先して公用車として導入していく予定でありますので、各省庁も御協力お願いしたいというお話をさせていただきました。
私の方からは以上です。
(質疑応答)
【九州電力川内原発】
Q: 少し前の話になってしまって恐縮なんですけれども、16日に原子力規制委員会が九州電力の川内原発について規制基準に適合しているという審査書案をまとめました。大臣が海外出張中でしたので、改めてこの場で御所見をお伺いしたいのと、エネ基では適合した原発を再稼働する場合に国も前面に立って、自治体など関係者の理解と協力を得るというふうに記載されていますけれども、具体的に今後どのように取り組んでいくか、お考えをお願いします。
A: 16日の日に九州電力川内原発につきまして認可の基準に適合しているものと認められる旨の審査書案が原子力規制委員会において取りまとめられたわけであります。この審査書案については、30日間の意見公募を経た後、原子力規制委員会が川内原発に係る原子炉設置変更許可を行うものと認識をいたしております。
政府の基本方針としては、規制委員会において安全性が確認された原発については再稼働を進めるという基本方針であります。そして、審査が適切に進められること、これは原発の安全性の向上の観点から望ましいことであると考えております。
原子力規制委員会が川内原発について認可基準に適合していると認めた審査書案を取りまとめたことは大きな前進であると受け止めておりまして、引き続き工事計画の認可などの手続が円滑に進むように事業者においても、また原子力規制委員会においても最大限の資源を投入していくことを期待したい。そして、再稼働を進めるに当たっては立地自治体と関係者の御理解を得ることが大変重要であると考えておりまして、この点につきましては事業者任せにせず、国としてもそれぞれの役割分担に立って、この規制の基準にどう適合したか、この説明は当然規制委員会において行うことになります。そしてまたエネルギー政策全体、そしてその中における原子力政策については経済産業省が所管をする、そしてさらには防災面につきましては内閣府の防災担当、それぞれの役割があるわけでありますが、そういった役割分担のもとで国としてもしっかりした説明の努力をしていきたいと考えております。
【ヨーロッパウナギ】
Q: もうすぐ土用の丑で鰻のことについて質問したいんですけれども、ワシントン条約でヨーロッパからワシントン条約の付属書Ⅱに載っていてヨーロッパから輸出が禁止されているヨーロッパウナギというのがあるんですけれども、これが中国を経由して日本に大量に輸入されていることがわかったんですが、どの程度、これワシントン条約の貿易管理つかさどる大臣として、今後どれぐらい日本にこれが入ってきているかとか、そういう実態調査するお考えはございますでしょうか。
A: 欧州の輸入の禁止と、2010年からの措置ということでありまして、本件につきましては鰻の国際的な資源管理を担当する水産庁がまずは中国当局に問い合わせをしていると承知をいたしておりまして、経済産業省、外為法を所管するという立場でありまして、関係省庁と協力をして事実関係の確認を行った上で輸入管理の観点から適切に対応してまいりたいと考えております。
そのシラスウナギが本当に2010年以前に入ったものなのか、以降に入ったものなのか、そしてヨーロッパから入ったものなのか、ヨーロッパ以外から入ったものなのか、こういう事実関係等々につきましても、まずは水産庁におきまして問い合わせをする。その結果に基づいて関係省庁で協議をして、さらなる調査等々が必要であれば適切に対応したいと思っております。
Q: 中国が輸出許可書を出せば、現行では合法なんですけれども、輸出許可書があるんですけれども、それが本物かどうかというのを中国に照会したりするようなお考えはございますか。
A: 今かなり丁寧にお答えしたと思います。
【九州電力川内原発】
Q: 川内原発のことについて戻って恐縮なんですけれども、先ほど大臣、説明のところでエネルギー政策とか、原子力政策については経済産業省が所管されていて御説明していく動きを述べられましたが、例えば大臣御自身が地元の鹿児島に行って御説明するとかということは想定されているんですか。
A: 今の段階で具体的にどういったやり方をするか決めているわけではありませんが、地元のニーズといいますか、どういう説明をしてほしい、こういった声もきちんと聞いた上で必要な対応、できる限りの対応はとってまいりたいと思っております。
Q: フリーランス記者の上出です。
今のに関連しましてちょっとお聞きします。実際の自治体の支援とかは内閣府がするということなんですが、経済産業省としてもそういったことがある程度可能な範囲で、今言われた範囲でやらないというわけではないのかどうかというのが一点と、もう一つ、国民の今世論調査などをすると、再稼働には反対の方がちょっと強く出ているんですが、それを踏まえた国の対応、国民への説明というのを改めてどのようにお考えでございましょうか。
A: 先ほどは基本的な役割分担の話を申し上げました。規制基準の話、それからエネルギー政策、原子力政策の話、防災計画、避難計画の話、こういったそれぞれの分野についての役割分担ありますが、当然そこの中で連携をしながら、また協力をしながら進めていきたいと考えておるところであります。常に国民の声には謙虚に耳を傾ける、こういう姿勢は必要であると思っておりますし、また国民に対して、きちんとした説明をあらゆる政策について行っていくことは極めて重要であると思っております。
【再生可能エネルギー】
Q: 固定価格買い取り制度、今月で2年ということで取材をしているんですけれども、特にメガソーラーを伺いたいんですが、当初は門戸を開いて参入しやすくするということを推進されていたと思うんですけれども、ここに来て明確なルールがないということが推進のむしろ足かせになっている、住民と業者の間でトラブルも出てきているような
A: ごめんなさい、意味がわからないのですが、明確なルールというのは何でしょうか。
Q: 設置をする際にどのような状況だったら設置ができるか、メガソーラーの土地の買収は進んでいるんですけれども、土地を買収した際に、じゃ、そこにどのような状況だったら設置をしていいのかというルールが明確でないという声が上がっているんです。
A: それは、国の法律ということですか。
Q: はい、国の基準がないから自治体が条例をつくって、じゃ、こういう形だったら設置をしていいでしょうというような形をつくっているところもあるんですけれども。
A: どの法律を変えたいという話をしているんですか。
Q: 再生可能エネルギー特措法です。
A: の中に何を入れたいんですか。
Q: ある一定のルールを、その取組を何か自治体ごとに今条例をつくっているので、そうではなく国としてある一定基準を設けるということはないでしょうか。
A: 再生可能エネルギーについては、国として最大限の導入を図っていくという基本的な方針のもとで、その促進に向けてFITの制度を導入し、また必要なさまざまな規制緩和等々も進めているわけであります。そして、これを立地するに当たりましては当然立地自治体、地域においてさまざまな声もあります。これは立地を促進して経済の活性化につなげたいという声もありますし、その一方で住民とのトラブルと、こういったものを懸念するなど一定規模以上の発電設備の立地に当たって協議を義務づけると、こういった動きも出ていることは確かでありまして、このように地域によりましてかなり事情が違うと思っておりまして、自然環境がその地域によってどうなのか、また地域の実情がどうなのか、バランスをとった取組というのが必要であります。
今後の動き等々も見ながら、国として何らかの施策的な対応をとる必要があるかということは今後の課題になってくる。今この時点におきまして一律に何らかの規制をすぐにかけるということは想定をいたしておりません。
(以 上)