2013年11月22日
平成25年11月22日(金)
8:52~9:02
於:記者会見室
(冒頭発言)
【新卒者の採用活動開始時期変更に係る要請】
おはようございます。
私からまず一点。新卒者の採用活動開始時期の後ろ倒しに係る要請文書の発出についてであります。
新卒者の採用開始時期の後ろ倒しにつきましては、今年の4月に総理から経団連、経済同友会、日本商工会議所の3団体に既に要請を行ったところであります。これを受けて、9月には経団連が採用活動開始時期後ろ倒しを反映した「採用選考に関する指針」、取りまとめております。
今回こうした動きを外資系企業であったり、中小企業などを含めた企業全体に周知徹底するため、本日、主要経済・業界団体等447団体に対しまして関係4府省の大臣、稲田再チャレンジ担当大臣、下村文部科学大臣、田村厚生労働大臣、そして、私経済産業大臣の連名によりまして要請文書を送付することといたしました。
具体的には、現在大学二年生になる平成27年度卒業予定者の採用については、広報活動は卒業年度に入る直前の3月1日以降、3年生の3学期です。3月1日以降に開始をして、採用選考活動につきましては、卒業年度の8月1日以降に開始することを要請いたします。
新卒者の採用活動開始時期の後ろ倒しは、学生の学修時間の確保及びグローバル人材育成のための留学の促進を目的とするもの。8月から採用活動開始ということになりますと、6月に海外で学校を卒業しても日本に戻ってきて十分採用活動に間に合う、こういう意味も含めてグローバル人材のための留学の促進を目的とするものでありまして、引き続き関係省庁と連携しつつ、周知徹底を図ってまいりたいと考えております。
詳細につきましては、何かありましたら、事務方までお尋ねいただければと思います。
私から以上です。
(質疑応答)
【日米並行交渉】
Q: まず一点目、一昨日からTPPと並行した日米の並行協議というのが今日まで行われます。自動車の燃費などがテーマになるのかと思われますが、年内の妥結に向けては、もうかなり時期も押し迫ってきている感じになりますが、このあたりの交渉の見通しについて、大臣はどのように考えているか。これからどのように臨みたいというふうに考えていますか。
A: この並行協議、今日までありますから、まだ結論は出ていないわけですけれども、自動車貿易、そして非関税措置に関して第4回目の交渉が行われているということです。ポイントは二つありまして、一つはこの並行協議、妥結のタイミングについては、TPP交渉と同時であること。そしてもう一つは、既に合意されておりますTOR、terms of reference、日本語にしますと「交渉枠組み」ということになると思いますが、に従ってしっかり合意が行われると。この決まっているTORからはみ出るような形にはならないと思っております。そこの中で国益を最大限実現できるように全力で交渉に臨んでおります。
【放射性廃棄物最終処分地選定】
Q: もう一点、昨日、自民党の高市政調会長が高レベルの核廃棄物の最終処分場を選んでいるNUMOという組織について改廃を政府とも考えているという御発言がありました。今経済産業省としての検討状況というのはどのようになっているかを聞かせてください。
A: 組織論の前にやり方の問題が極めて重要でありまして、10年以上、最終処分選定調査に着手できてこなかった。この反省も踏まえて、これまでのやり方の見直しが必要だということで、今年の5月から総合資源エネルギー調査会の放射性廃棄物ワーキンググループのもとで最終処分の取組の見直しに向けた検討を行ってきております。一つに、現時点で最も有望とされております地層処分技術の信頼性について改めて評価を行っていくとともに、将来世代が最良の処分方法を常にその時点で選択できるように、可逆性、回収可能性を確保した進め方に見直すべきである。
二点目は、全国を対象に広く公募を行うだけではなく、それがこれまでのやり方であったわけでありますけれども、国が科学的根拠に基づき適性の高い地域を提示すべきであると。
三つ目には、国が前面に立って住民がしっかりと議論できる場を整備すべきである。
こういった提案も出されています。
ワーキンググループにおいて、まさに処分地選定プロセスの見直しについて検討は進んでいると考えております。
【自動車関連税制】
Q: 車体課税のことについて伺いたいんですけれども、自動車取得税の段階的な廃止に伴って、地方税の減収というのが見込まれ、それが実現されれば見込まれますけれども、その地方税の減収分を自動車関連の税制で補うべきだというような意見というのがありますけれども、これについての大臣のお考え、改めてということになると思いますが、伺えないかと思うんですが。
A: この取得税につきましては、消費税が5%から8%、そして8%から10%に引き上げられます。これに伴って、二重課税的な側面がありますから、二段階で引き下げ、そして最終的には廃止ということで既に決まっております。財源につきましては、車体課税という狭い範囲ではなくて、全体でどう財源を捻出するかといったことを考えることが大切だと思っております。
【TPP】
Q: TPPの交渉についてなんですけれども、年内に実質合意はするけれども、正式な締結は越年するという報道が一部ありました。今の交渉状況踏まえて、全ての交渉分野で年内に合意できる可能性について、あと難航している分野は年明け後も引き続き協議をする可能性について、改めて大臣のお考えを教えてください。
A: これは先日のバリの会合でも12カ国の首脳の間で年内合意、年内妥結ということで合意をしたわけでありますから、今まさにそれに向けて、確かに難しい部分も残っておりますけれども、最終合意できるように鋭意、今首席交渉官会議も行われております。また12月の初めにはシンガポールで閣僚会議も開かれると。まさに年内妥結に向けて最後の詰めの作業を行っていると、こういう段階であります。
(以 上)