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政調会長会見要旨

平成24年6月28日

【冒頭発言】

 本日は、カフェスタ1周年記念企画ということで、シャドウ・キャビネットを14時から14時45分まで、ニコニコ動画の生中継で、来るべき総選挙に向けた政権公約について議論をしました。①事前防災・国土強靭化、②デフレ・円高対策・成長戦略、③安全保障・尖閣諸島国有化の3つのテーマでした。
次回のシャドウ・キャビネットは7月4日を予定しており、安全保障調査会及び国防部会で議論された「国家安全保障基本法案」について諮ります。

 

 

【質問】

 本日、国土強靭化総合調査会において、連合の古賀会長が講演されて、「我々は今民主党の応援団だけど、どういうスタンスを取っていくのかということは議論していかなくてはいけない時期が来ると思う」と発言されましたが、この発言をどのように受け止めますか。

 

【回答】

 極めて冷静な判断をされていると思っています。国政全体の状況を見て、民主党だけで本当にこの国の運営ができるのかということを考えると、いろんな疑問や問題意識を持たれた中での発言ではないのかと思います。

 

 

 

【質問】

 税と社会保障の一体改革法案は衆議院を通過しましたが、民主党の中から大量の造反者が出ました。本日も小沢氏を中心に政局が動いていますが、造反者に対する処分の方針が定まっていないということと、今後これが参議院の審議にどのような影響を与えるのかについて、お考えはありますでしょうか。

 

【回答】

 税と社会保障の一体改革については、三党の実務者の合意を得て、衆議院で採決、可決となりました。我々が提案した「社会保障制度改革推進法案」をはじめ、必要な修正がきちんとされたことで、わが党はこぼれることなく賛成することが出来ましたが、残念ながら与党側から大量の造反が出ました。21日には3党の幹事長会談に私も同席をしましたが、会談では、社会保障・税一体改革関連法案を速やかに採決し、今国会での成立を図るという合意がされました。今国会で成立させるということであれば、民主党として、きちんとその体制整備が必要ではないかなと思っています。今の状況を見ると、民主党では参議院においても今回造反された方と同じような考えを持っている方もおられるように見受けられます。その場合、誰が協力者なのか、誰が反対者なのか分からない段階では審議も難しいと考えます。どう処分するかは民主党の問題でありますが、成立に向けて推進がはかれるような体制を一日も早く作って頂くことが円滑に議論に入る大前提であると考えます。

 

 

 

【質問】

 誰が協力者かわからない状況では難しいということであれば、具体的には造反者に対しては、野田総理自ら、党を離れてもらう、決別するといった対応が必要だという趣旨でしょうか。

 

【回答】

 どういう整理の仕方をするかは、民主党がお決めになる事と思います。どんな闘いでもそうですが、味方が誰か、敵が誰かということが分からないようでは、闘いは出来ません。

 

 

 

【質問】

 民主党の一川参院幹事長は、参院での審議に関して、一体改革法案の再修正について言及されています。反対派への配慮かと思われますが、法案の再修正についてはどのように考えておられますか。

 

【回答】

 現時点で法案の再修正は全く考えておりません。これは合意する前の段階ではいろんな考え方があるかと思いますが、既に3党で合意しています。これがベストなものであるとして、参院でも審議し、成立させることが3党の執行部の務めだと考えます。もし違うということであれば、もう一度合意をやり直す必要があると考えます。

 

 

 

【質問】

 小沢氏が離党したり、新党を作る動きを採決後見せていますが、このような動きについて会長はどのように考えておられますか。

 

【回答】

 税と社会保障の一体改革は野田政権にとって最重要課題であります。政党というのは、政策に関して考え方が同じ者が集まる集団でありますから、考え方が違うのであれば違った行動をされるのが分かりやすいのではないでしょうか。

 

 

 

【質問】

 政府が補正予算の編成を検討していますが、自民党としてどのような対応をしていくつもりですか。

 

【回答】

 3党の修正合意の中で、税制の附則18条の景気条項の中に、我々の提案で成長戦略や有効需要をつくりだすといった項目をしっかり盛り込みました。基本的に、消費税の引き上げに伴う需要の落ち込みに対する対策はしっかり考えていかなければならない。さらに言うと今の日本経済はリーマンショック前までにまだ回復していません。GDPベースで30兆円ぐらいの落ち込みがあります。これを回復するような政策が必要だと思っています。ただ、どの時点で補正予算を組むか、内容についてどうするかは、今後の検討課題と思っています。民主党からどんな提案が出てくるか、出てこないか、まずそれをしっかり見極めたいと思います。