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茂木経済産業大臣の閣議後記者会見の概要

平成26年5月20日(火)
9:50~9:57
於:記者会見室

(冒頭発言)

 

(質疑応答)

 

【TPP交渉】
Q: TPPの閣僚会合が昨日から始まりました。1日目を終えて交渉状況をどう見ていらっしゃるのか、また今日2日目の日程を終えますけれども、早期妥結に向けた見通しはいかがでしょうか。

 

A: 昨日の初日、全体会合で市場アクセス、ルール双方にわたって、好調の進捗状況を確認するとともに、閣僚同士、バイ会談を精力的に行い、間合いを詰める作業が進展していると承知をいたしております。本日も引き続き交渉が行われるわけでありまして、交渉の早期妥結に向けて意味ある成果が上がることを期待いたしております。

 

 

【サハリン1】
Q: ウクライナをめぐって、まだ緊張が続いていますけれども、改めてサハリン1に何か影響があるかどうかというのはお教えいただけませんか。

 

A: 我が国は、ロシアによりますウクライナの主権とそして領土の一体性を侵害する動きが継続をしていること、そして、4月17日のジュネーブ合意にもかかわらず、事態の改善が見られないことに深刻な懸念を有しております。
 こういった事態を踏まえ、4月29日に我が国として、ウクライナの主権と領土の一体性の侵害に関与したと判断される23名に対して、日本への入国査証の発給を当分の間停止することを決定いたしました。
 我が国として、引き続きG7を含む各国と連携をしていく考えでありまして、この点につきましては、先日のローマでのG7のエネルギー大臣会合でも確認をしたところでありますが、ロシアがウクライナ分離主義者による暴力の停止をしっかりと働きかけ、ウクライナ大統領選挙の円滑な実施を支持するよう求めていきたいと思っております。
 また、ロシアからの原油とLNGの輸入は、我が国全体の輸入量の約1割を占めております。現時点において、こういった資源プロジェクトについて影響は出ておりませんけれども、今後の影響や、G7としてどう対応していくかについても関係国と連携をしながら、まずは事態を注視してまいりたいと考えております。

 

Q: そうすると、現時点で政府のSODECOへの出資比率を落とすとか、そういったことはまだ検討されていないんですか。

 

A: 今申し上げたとおりです。

 

 

【福島原発 政府事故調査】
Q: 福島第一原発の事故対応についてお伺いしたいんですが、政府事故調が作成した福島第一原発の吉田元所長の調書を朝日新聞が入手したんですが、それによると、東日本大震災4日後の3月15日、第一原発の9割の所員が吉田所長の命令に反して、第二原発に一時待避していたことが初めてわかりました。
 民主党政権のときの報告書ではあるんですけれども、政権交代後、対外的に全く明らかにしてこなかったことについて、これは適切なことだというふうにお考えでしょうか。

 

A: 新聞の記事については拝見をいたしました。お尋ねの資料につきましては、内閣官房の原子力規制組織等改革推進室が保有をしておりますものですから、そちらにお尋ねいただければと思っております。原発対応の問題について私の方から申し上げると、まずは安全性を高めて、そのような緊急事態を二度と発生させないことが何より重要だと考えております。そのために、原子力規制委員会でも規制基準を向上させ、その適合性の審査がまさに今行われていると承知をいたしております。同時に電気事業者においては、また炉の設置者においては原発設置者の責任を十分に認識して、緊急時対応に当たることが必要であると考えております。

 

Q: 調書が公表されないことによって、その教訓というのが放置されたまま再稼働に向けた原子力規制委員会の手続を進めることについては適切かどうかということをお伺いしたい。エネルギー政策として考えたときに、所管大臣としてどのようにお考えかということ。

 

A: 資料の公開については担当にお聞きをください。そして、安全性を高める問題、そして緊急時の対応の問題については今申し上げたとおりです。

 

 

【漫画の描写】
Q: 最近話題になっている「美味しんぼ」というコミックスについてお尋ねします。
 御覧になっているとは思いますが、一方で福島の風評被害を増長させるんじゃないかと、大変非難を。一方で原発の不安に対して口にできなくなってしまうような、余り規制すると。そういう二つの問題があると思うんですが、大臣、原発を所管されるお立場から、どのように今回の問題捉えているか、もしお考えがあったら。

 

A: 現在、福島の復興・再生、これを一層本格化させ、軌道に乗せていく段階であると認識をいたしております。政府としては、地元の方々の不安や、風評被害を招かないように科学的知見に基づいた正確な情報を伝えていくことが何より重要であると考えております。

 

Q: 言論の自由の問題にも絡んでくると思うんですが、その辺についてはいかがでございますか。

 

A: あらゆることについて、報道すること、伝えることが言論の自由と言えるかは皆さんが御判断ください。間違っていることを伝えるのも言論の自由だと思われるかどうかは、皆さんが御判断ください。

 

 

【福島原発 政府事故調査】
Q: 先ほどの吉田所長の調書について重ねて質問なんですが、確認ですけれども、大臣御自身、この調書の存在自体御存じだったのかという点と、今まで読んだことがあったのかどうか、その点について確認させてください。

 

A: ですから、所管が違います。

 

Q: 読んだことはあったと。

 

A: 所管が違いますから、そのことについてはお答えするつもりはありません。

 

 

(以 上)