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パナマ訪問①

バスケス運河庁長官の案内で、パナマ運河を視察しました。100年以上前に当時の土木工学の粋を集めて建設された巨大な運河を、巨大なコンテナ船が所狭しと行き交っています。まさに、南北アメリカ大陸と太平洋・大西洋を繋ぐ「世界の交差点」。この国が長年にわたり世界の物流の要として国際貿易の発展を支えてきたということを再認識しました。

ちなみに、1860年に日米修好通商条約の批准書交換のために江戸幕府が米国に派遣した使節団の侍たちは、サンフランシスコに寄港した後、パナマ「地峡」を列車で通過して米国の首都ワシントンに向かったそうです。パナマは、1914年の運河開通以前から、地政学的に重要な交通の要衝だったのです。なお、1880年から建設工事が始まったパナマ運河で掘削した土石量は1億8000万立方メートル、貨車に積むと地球を3周半できる膨大な量です。35万人が工事に従事し、当時の金額で3億5200万ドルの費用がかかりました。

今日、明日と、この海上交通の要衝を擁するパナマのコルティソ大統領、モイネス外相と、戦略的な意見交換を行います。パナマの国民的英雄、ボクシングのロベルト・デュランの試合のような活発な打ち合い、いえ、議論をしたいと思います。