活動報告

第159回国会衆議院内閣委員会における所信

平成16年2月20日

 科学技術政策、個人情報保護を担当する内閣府特命担当大臣並びにIT担当大臣として所信の一端を申し述べさせていただきます。

科学技術は、我が国の将来の発展基盤を築く上で極めて重要な「未来を切り拓く鍵」です。平成16年度は、第二期科学技術基本計画の4年度目であり、計画の成否を左右する重要な年度です。そこで、平成16年度の科学技術振興のための予算については、科学技術分野の構造改革を進め、各府省の施策の優先順位付けを行った上で対前年度比4.4%増額予算を計上しました。引き続き、国民の理解増進を図りつつ、総合科学技術会議の機能を十分に発揮させ、科学技術創造立国の実現を目指します。

まず、政策の柱を四点申し上げます。

 第一に、科学技術の戦略的重点化を進めることです。このため、まず、新たな知識の源や国の発展の礎になる基礎研究を重点的に推進します。また、経済活性化につながる研究開発プロジェクトである「みらい創造プロジェクト」を強化するなどライフサイエンス、情報通信、環境、ナノテクノロジー・材料の四分野への重点化を進めます。

 第二に、優れた成果の創出・活用のための科学技術システムの改革を大胆に進めることです。このため、産学官連携の推進等により民間の活力を引き出すとともに、科学技術を核とした地域づくりに取り組みます。さらに、大学改革とも歩調を合わせて、競争的研究資金の改革と充実、知的財産戦略を推進するとともに、科学技術関係人材の育成・確保等研究基盤の一層の充実を図ります。

 第三に、科学技術分野において、公正で、かつ、分かりやすい評価を実施することです。国の研究開発に関する評価のあり方について府省横断的に見直すとともに、大規模な研究開発その他の国家的に重要な研究開発については総合科学技術会議で評価を行います。

 第四に、科学技術政策の国際調和を図ることです。特に、アジアを重視した二国間の政策対話に取り組み、科学技術に関する協力関係を強化します。また、科学技術と人類の未来に関する国際フォーラムの開催を支援します。

 以上に加え、特に重要なポイントを申し上げますと、宇宙開発利用については、最近の国内外の状況を踏まえ、我が国として進むべき方向性について検討を進め、本年夏を目途にとりまとめを進めます。さらに、ヒト胚の取扱いについて国民各層のご意見を踏まえ、総合科学技術会議によるとりまとめに向けた議論を進めるなど生命倫理に係る重要課題に取り組みます。

原子力政策については、原子力安全委員会の独立的・専門的な機能を最大限に活かすなど、安全確保に万全を期すとともに、国民の理解と協力が得られるよう、最大限努力します。

また、エネルギーの安定供給、二酸化炭素排出量の削減に寄与する原子力発電を基幹電源として位置づけ、これを引き続き推進するとともに、資源の有効利用を進める上で重要な基本政策である核燃料サイクルの確立に取り組みます。

さらに、原子力を取り巻く最近の情勢が現行の「原子力長期計画」が策定された平成12年の時期から大きく変化していることから、国民各層の幅広い意見を踏まえ、原子力委員会において次期「原子力長期計画」の策定に向けての検討を進めます。

 将来のエネルギー源として期待される核融合については、「地上に小さな太陽をつくる」というITER計画を、国際協力の下、政府全体で積極的に推進し、日本への誘致を目指して取り組みます。

個人情報の保護に関しては、来年4月の「個人情報保護法」全面施行に向けて、関係省庁とも十分に連携を図りつつ、同法に基づく基本方針の策定、法制度の周知のための広報等の準備を進め、制度に対する国民の信頼を一層高めてまいります。

IT革命は、産業革命に匹敵するものであって、今後の社会生活を大きく変えるものであります。私は、IT担当大臣として、「2005年までに世界最先端のIT国家となる」ことを目指し、就任以来、「e-Japan戦略」の推進に取り組んでまいりました。

 これまでの取組の結果、我が国のIT化は大きな進展を見ました。高速インターネットの利用者数は爆発的に増加し、今や1,300万人が世界で最も廉価で高速なサービスに加入しています。

 本年は、IT革命をさらに加速させるため、「e-Japan戦略Ⅱ加速化パッケージ」を政府一体となって実行してまいります。具体的には、IT分野におけるアジアとの二国間・多国間協力の推進、セキュリティ政策の強化、コンテンツの流通の促進・コンテンツ産業の振興、民間に書面での保存が義務付けられている文書の電子保存の容認などIT分野における規制改革、電子政府・電子自治体の構築などを積極的に進めます。

 これらの政策は、多くの府省にまたがる重要な政策であり、利用者の視点を重視するとともに、各府省の連携を一層強化し、今後とも政府一丸となって、国民がITの恩恵を実感できる社会の実現に取り組みます。

山本内閣委員長を始め、理事、委員各位の御理解と御協力をお願いいたします。