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茂木経済産業大臣の閣議後記者会見の概要

平成25年11月15日(金)
11:44~11:57
於:記者会見室

(冒頭発言)

 

 

【産業競争力強化法案】
 おはようございます。
 国会審議の関係で少し時間が遅れましたが、御案内のとおり、先ほど衆議院の経済産業委員会におきまして、産業競争力強化法案、可決をいたしました。成長戦略実行国会の中核となる法案であります。今後、参議院での審議が行われることになりますが、法案の一日も早い成立を期してまいりたいと考えております。
 私からは以上です。

 

 

(質疑応答)

 

 

【廃炉・汚染水対策チーム会合】
Q: 最初、まず昨日廃炉汚染水対策チームの初会合が大臣がチーム長を務められる対策チームの初会合が開かれて、年内に重層的、予防的な対策を取りまとめるということの確認されたということなんですが、既に凍土方式の遮水、国費を投入するなどの方針打ち出されていますけれども、追加的、重層的な対策というのをどのようなものを考えられているのか、大臣のお考えをお聞かせいただきたいんですけれども。

 

A: これは既に申し上げていることでありますが、9月3日の原災本部におきまして、三つの基本方針を決めました。それを踏まえて9月10日に関係閣僚等会議におきまして、アクションプラン、地下水汚染源に近づけないためのさまざまな対策、そして汚染源を取り除くための対策、さらには汚染水を漏らさないための対策を取りまとめ、今まさに実行に移しているところであります。
 その上で、こういった対策が十分な効果を発揮しない場合のバックアップ的な対策、さらには潜在的なリスクに備える対策、こういったことについて予防的、重層的な対策を打っていくことを決めておりまして、御案内のとおり、既に公募を行いまして、内外から780件に及びます提案もいただいております。現在、IRIDにおきまして精査中でありまして、これを汚染水処理対策委員会におきまして、今日議論をして、今後年内の取りまとめに向けて、しっかりした対応をしていきたいと思っております。

 

Q: 追加ですけれども、そこの取りまとめられる対策には、国費を投入するというようなことも考えられるのでしょうか。

 

A: 国として前面に出るべき問題、国としてやるべき問題出てきましたら、予算措置も含めてしっかり対応してまいりたいと考えております。

 

 

【TPP】
Q: 次の質問ですけれども、来週19日からTPPの首席交渉官会合がソルトレイクで行われますけれども、いよいよ年内妥結に向けたかなり大詰めの交渉というふうに聞いています。大臣、年内妥結のどれだけの実現性だとか、いろいろな困難な問題あると思うんですが、どのようにお考えになられているかということ。あわせまして、アメリカからルー財務長官が来たりして、かなり厳しい要求も突きつけているという情報もありますけれども、年内妥結に向けた見通しをお教えいただきたいと思います。

 

A: TPPの年内妥結は12カ国の首脳間でも合意をされた目標であります。それに向けて、日本としても最大限の努力、さらには貢献をしていきたいと考えております。交渉、これから正念場を迎えるということでありまして、来週19日から24日には米国のソルトレイクシティにおきまして首席交渉官会合が開催をされます。そして、12月には閣僚会合を開催する方向で調整が進められておりまして、まさにこの交渉、正念場を迎えております。当然正念場ということは、難しい交渉分野について突っ込んだ議論が行われるということになるわけであります。そういった議論、バイでも行われます。マルチでも行われます。そういった中で、良い成果を出していきたい。日本としては攻めるべきは攻め、そして守るべきは守り、日本の国益を最大化し、そしてアジア太平洋地域における新たなルールづくりに積極的に貢献をしてまいりたいと考えております。

 

 

【小泉元総理発言】
Q: 小泉元総理が核の最終処分場、目処をつけられるとするのは楽観的で無責任と発言されましたが、元総理の発言、どのように受け止めましたでしょうか。

 

A: この点につきましては、国会でも既に何度も私は答弁しております。そのとおりです。

 

Q: 「次の世代に先送りできない問題だ」というふうに御答弁されたと記憶していますけれども、改めて、その受け止めというのは、今現在ないんでしょうか。
増田委員長がワーキンググループの中で「中間貯蔵の問題は議論しない」と発言するなど、入り口論からの議論がなかなか整わない印象なんですけれども、その意味での、その文脈の中で総理の発言をどう捉えるべきかということをお尋ねしたいと思います。

 

A: これからエネルギー基本計画つくってまいります。その中では、当然エネルギー源ごとの特徴といったことをしっかり位置づけていかなければいけないと思っておりますが、これは単純に発電の問題にとどまらないと思っております。今後の需要をどうするか、こういった問題も含めてエネルギー政策というのは考えていかなければならない。
 最終的には原発の問題でいいますと、最終処分をどうするのか、こういったことについても議論は当然必要だと思っております。

 

Q:元総理のおっしゃっている今の世代で解決できるとするのは楽観的で無責任だという発言に対して、どのように受け止めたのかと、そういうふうにお尋ねしているんですが。

 

A: 私は、繰り返しになりますが、これは再稼働のあるなしにかかわらず、既に使用済み核燃料、これは1万7,000トンに及んでおります。これをガラス固化体にすると、2万5,000本分に当たるということでありまして、再稼働のあるなしにかかわらず、次の世代に先送りできない、しっかり解決すべき問題だと思っております。そして、その上で最終処分について、これまで10年間進んでこなかった。そのさまざまな原因というのを分析しなければいけない。例えば、今まで各立地自治体、地方の側から手挙げ方式で進めると、地方の説明責任が大き過ぎるためになかなか進んでこなかった。こういう問題についても考え直す必要がある。
 同時に、将来にわたって技術も進んでまいります。そうなりますと、可逆的な方向による処分といったことも考えていかなければならない。
 今ワーキンググループにおいてさまざまな議論が進んでおります。そういったことも踏まえながら、最終処分の問題、今後のあり方、しっかりと考え、考えるだけではなくて具体策を出していきたいと考えております。

 

 

【温室効果ガス削減目標】
Q: 本日決まりました温室効果ガスの削減目標の新しい。2005年比でマイナス3.8という、この数字についての評価と、また今検討されているエネルギー政策の見直しと今後の削減目標自体の見直しの問題について、現在の御所見をお願いいたします。

 

A: 原発含めたエネルギー政策及びエネルギーミックスが検討中であることを踏まえまして、今回の削減目標、新たな削減目標につきましては、原子力発電による温室効果ガスの削減効果を含めずに設定をした現時点での目標として国連に3.8%の目標、登録することになったわけであります。
 この削減目標は、エネルギーミックスが検討中であるという状況のもとでは現時点で設定し得る最大限の目標であると考えておりますが、当然エネルギーミックスが決まっていくという中では新たな目標、改定された目標を提出するといったことも念頭に置いております。

 

 

【TPP】
Q: TPP交渉に関してなんですけれども、アメリカ側から関税を全て撤廃であるとか、あるいは米以外の関税を撤廃せよという要求が出ているという報道がなされています。
 まず、その点について大臣、アメリカ側からどのような要求が来ているかということに関して、大臣の見解を伺いたいのと、いずれにしましても、大臣御指摘なさったように、これから交渉正念場を迎えます。経済産業省の所管においても、特に焦点となる関税の扱いをめぐって、これまでの交渉でセンシティブな扱いをしてきた品目があるんだと思います。この経済産業省所管の品目について、今後どういうふうにして、その影響等、その取り扱いについて検討をしていこうと考えていらっしゃるか御所見をお伺いします。

 

A: 大変恐縮でありますけれども、交渉の具体的な中身については公表しないということになっております。ただ、工業品につきましては、一貫して関税をなくしていく、こういう主張をしておりまして、今後とも、その方向で最終的な交渉に臨んでいきたいと考えております。

 

 

【軽自動車税】
Q: 軽自動車の増税が今議論されているようですけれども、改めまして大臣のお考えをお願いいたします。

 

A: 軽自動車、御案内のとおり、地域におきまして、まさに住民の皆さんの足としての極めて重大な存在でありまして、この軽自動車につきまして、そういった地域の住民の皆さんの負担が増加することがあってはいけないという思いで今後の議論を行っていきたいと思っております。

 

 

 

(以 上)