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茂木経済産業大臣の閣議後記者会見の概要

平成25年11月19日(火)
9:13~9:24
於:記者会見室

(冒頭発言)

 

 

 おはようございます。
 質問からどうぞ。

 

 

(質疑応答)

 

 

【産業競争力強化法案】
Q: 既に衆院の経産委員会で産業競争力強化法案が可決をされましたけれども、与野党の協議を通じて、施策の進捗などについて国会報告に関する修正条項が盛り込まれました。その意義について、まずどのようにお感じになっているか、お尋ねしたいと思います。

 

A: 先週の金曜日に、衆議院の経済産業委員会で産業競争力強化法案が可決をされたわけであります。4回にわたります経済産業委員会での御審議、それに本会議、更には参考人質疑を加えると、合計で20時間を超える熱心かつ慎重な御審議をいただいた結果、毎年度実行計画の実施状況と評価に関する報告書を作成し、国会に提出する旨の条文修正をいただいたところでありまして、こういった国会の御意志を尊重して、実行計画の確実な実施を図っていきたいと考えております。
 この産業競争力強化法案、成長戦略実行国会において、最重要法案でありまして、法案の一日も早い成立を期してまいりたいと考えております。

 

 

【福島第一原発の廃炉作業】
Q: 福島第一原発4号機の使用済み核燃料の取り出し作業が始まりました。それについての所感と今後の廃炉作業を確実にしていくために、東電に対して求められることをお尋ねします。

 

A: 廃炉に向けた確実な一歩が踏み出せたと考えております。福島第一原発4号機の使用済み燃料プールからの燃料の取り出し作業は今年の6月に改定しました廃炉に向けた中長期のロードマップにおいて、本年12月開始の予定を1カ月前倒しし、11月に開始としたところでありまして、中長期ロードマップの第2期の開始に当たる節目の取り組みとなると考えております。東京電力には、安全かつ着実に作業を実行してもらいたいと考えております。

 

 

【日EU・EPA交渉】
Q: 昨日、EUの欧州委員会のデグフト委員と会談をされたと思いますが、その中でデグフト委員から冒頭の方で、今後数週間で物品の関税撤廃削減に関する提案を交換できるような環境を整えることが重要だという認識が示されたと思います。
 大臣はオファーの交換の時期について、どのような御見解を持っているのか、どのように考えていらっしゃるのか、見解をお伺いしたいのと。
 あと欧州側は、さきにEUとカナダとの間で結びましたEPAを見ても、かなり高い水準の自由化率を求めて、念頭に置いて交渉に臨んでいるかと思うのですけれども、自由化水準のレベル感等について、もし大臣に何かお考えがあればお聞かせください。

 

A:  冒頭のやりとりでは、そこまでの話はされてなかったのではないかと思いますが、その後昨日の会談におきまして、大きくは3点について考え方の一致をいたしました。
 その1点は、日EU・EPA、これはお互いにとって極めて重要な交渉であり、早期に高いレベルの合意をまとめることが必要である。2点目は、今後の交渉に照らして、来年の政治日程について、お互いに同じ認識を共有した。そして、3番目に双方の交渉における関心事項について理解をしている、そして、お互いにイニシャルオファーを早く行うことが重要、こういう3点について一致をいたしました。
 いつということは明言したわけではありませんが、恐らく次回の会合までにはイニシャルオファーを交換する必要がある。こういうことについて認識は共有していると考えております。もちろんカナダとEU、そして日本とEU、センシティブな品目、それからそこの中で交渉でお互いが関心としている項目、一致をいたしませんので、単純に数字を比べることはできないのではないかと思っておりますけれども、我が国としてもできる限り高い包括的な合意に至るように、全力で頑張っていきたいと思っています。

 

 

【福島第一原発の廃炉作業】
Q: 一番最初に質問のあった4号機の取り出しに関連して質問させていただきます。
 実は先日、11月6日にようやく機会がありまして、初めて私も福島原発の現場に入りました。そこで取り出しの前の燃料プールを見てきたのですが、ほかにもいろいろな問題があることが改めてわかりまして、御存じの1号、3号機、汚染水対策も大臣としては、この節目である次に関心を持たれている大事なものがたくさんあると思うのですが、これに続くものとしてどういうものを念頭に置かれているかと、もし御所見があれば。

 

A: 最終的には事故収束、そして廃炉を完了する、そういう相当長い作業になっていくと思います。30年から40年という作業でありまして、恐らくそこの中で困難を伴う作業、さまざま出てまいりますが、燃料デブリの取り出し、これは非常に大きな課題になってくると考えております。
 ただ、そこに至ります前に、汚染水の対策であったりとか、1号機から3号機におきますさまざまながれきの処理であったりとか、高い放射線の中でどういう作業を進めるか、こういう準備作業を着実に進めていかなければいけないと思っております。
 私が1月の時点でお話ししたように、それぞれの号機ごとの状況というのは違っております。4号機が稼働しておりませんでしたから、燃料棒の取り出しというのは一番早く始められる状況にありました。それから、2号機の場合は水素爆発を起こしておりませんから、逆にその分放射能値は高い、こういう問題もあります。1号機、3号機につきましては、破損をしている部分もあるわけでありまして、そういった違った課題もあるわけであります。
 先日、ようやく1号機の中におきまして、一部の水漏れの原因になっている亀裂等も認知をすることができ、作業は着実にさまざまな側面から進めていくことが重要だと考えております。

 

Q: 並行してやっていくので、次はこれだというような優先順位的にそういうものがあるわけではないということですか。

 

A: 一つだけの作業を進めるわけではありません。例えば、汚染水対策についても、山側の対策、そして建屋付近の対策、海側の対策、それぞれの対策というのを進めなければなりません。同時に、汚染水についても浄化作業といったことも進めていかなければならない。こういった問題もあります。同時に、4号機からの燃料棒の取り出しを安全かつ着実に進めていくのと同時に、1号機から3号機について、状況の確認であったり、さまざまな準備作業を進めなければならない。それらは同時並行的に進められるものであると考えております。

 

 

【福島市長選挙の結果】
Q: 日曜日にあった福島市長選挙で、現職の方が落選して新人の方になりました。ここのところ福島でそういった現職が落選するということが相次いでいて、現在の復興、除染も多いのでしょうけれども、そういったところに対する住民の不満があるのではないかと見られますが、そのあたり大臣はどう受け止めているかというのを聞かせていただけますか。

 

A: 市長選等の結果については、地元の住民の皆さんの御判断だと、謙虚に受け止めなければいけないと思っております。どなたが市長であっても、原子力災害によって甚大な被害を受けた福島県の復旧、復興は最重要な課題でありまして、経済産業省としても国としても福島の復興に全力で取り組んでいきたいと思っております。

 

 

 

(以 上)