TV会見・記者会見

茂木経済産業大臣の閣議後記者会見の概要

平成26年6月17日(火)
12:20~12:31
於:記者会見室

(冒頭発言)

 

【エネルギー白書】
 私から1点、本日の閣議で平成25年度のエネルギーに関する年次報告、いわゆるエネルギー白書を閣議決定いたしました。11回目となります今回の白書では、最近のエネルギー情勢、前年度に講じたエネルギー施策に加えて、先に閣議決定をいたしましたエネルギー基本計画の背景となる諸課題について、国民各層の理解を得るべく、さまざまな客観的なデータや情報を用いて説明するとともに、東電福島第一原発事故への対応などについて記述をしております。詳細につきましては、この後事務方から説明をさせていただきたいと思います。
 私から以上です。

 

 

(質疑応答)

【成長戦略素案】
Q: 昨日、成長戦略の素案が示されました。経産省関連の施策も多数盛り込まれておりますけれども、今後経産省としての取り組みと課題についてお聞かせいただけますでしょうか。

 

A: 我々の成長戦略、これは常に進化をしていく成長戦略でありまして、昨日の産業競争力会議においても、成長戦略改訂の素案が議論されました。
 その中で、まずこれまでの成果について報告がありまして、何点か申し上げますと、民間投資の活性化に関しましては、1兆円規模の設備投資減税を既に実施いたしましたが、設備投資の水準は2012年度63兆円から2013年度67兆円に回復を見せております。
 それから、働き方の改革につきましては、今後議論する部分もありますが、成熟分野から成長分野への失業なき労働移動を実現していく、こういう方針のもとで取り組んでまいりました。有効求人倍率、これは7年9カ月ぶりの高水準でありまして、賃金の引き上げ率は過去10年で最高の水準になっております。
 また、女性の活躍の強化という点では、政権発足後、1年で女性の就業者数、75万人増加をいたしております。
 また、農業分野、今後も改革が必要でありますが、40年以上続いた米の生産調整の見直しなど、農政改革にもしっかりと着手いたしております。
 更に、金融分野におきましては、少額投資非課税制度、NISAが開始されまして、開始時に475万口座が開設をされ、既に6,000億円の投資が行われております。
 また、エネルギー分野におきましては、御案内のとおり、60年ぶりの電力システム改革、3段階の改革が既に2段階まで法案が成立して、着実に進んでいると考えております。
 また、国際展開や、観光の分野につきましても、昨年67件の総理、そして閣僚によるトップセールスが実施をされまして、インフラの受注額は約3倍、9兆円にまで増加しております。また、御案内のとおり、昨年外国人の訪日旅行者数1,000万人突破という結果も生れているところでございます。
 大きな成果を上げている。しかし、これからさらに成長戦略を推し進めていきたいと考えておりまして、幾つかのポイントがあると思っております。
 その一つは、産業の新陳代謝を加速して、国際競争に勝てる事業環境を整備することが重要でありまして、法人税改革、そして世界で勝てるベンチャー企業の創出、農業、医療などの更なる規制制度改革に取り組んでいくことが大切であります。特に法人税改革につきましては、既に骨太の方針にも明記をされる方向でありますが、今回の成長戦略の素案においても、法人実効税率を国際的に遜色のない水準まで引き下げることを目指す旨が明記をされたところであります。
 そして、二つ目に労働人口減少が進む中で、雇用、労働制度の見直し、能力と意欲に応じて働ける環境をつくっていくことが極めて重要だと考えております。女性や高齢者の活躍を推進するとともに、労働者の長時間労働を是正しつつ、より成果に重点を置いた労働制度も改訂に盛り込む方向でありまして、その具体化を図っていくことが重要であります。
 また、人手不足の解消、そして過重な労働からの解放などの観点から、ロボット技術を更に活用していく、ロボット革命を進めていくことも明記されるということであります。
 まずは、この成長戦略、閣議決定に向けて、しっかりとした最終取りまとめの議論を行っていきたいと考えております。

 

 

【イラク情勢】
Q: 冒頭のエネルギー白書でも、今回化石燃料の比率が非常に多くなっておりますけれども、昨今イラクの情勢がかなり緊迫しておりますけれども、そのあたりの日本経済、更に日本のエネルギー調達への影響というのは、大臣はどのようにお考えでしょうか。

 

A: イラクは、私が2003年、外務副大臣時代にイラク戦争直前、そして直後にも行った地域でありまして、なかなか宗教的にも政治的にも難しい要因がある地域だと見ておりますが、我が国の昨年のイラクからの原油の輸入量、これは日量約7万バレルという形でありまして、我が国全輸入の2%以下であります。また、現時点において、イラクの原油生産の9割を占める南部地域には混乱が広がっておらず、イラクからの原油供給には問題が生じていないと考えております。
 その一方で、イスラム武力勢力がイラク第2の都市、モスル市を制圧した6月10日以降、原油価格の国際的指標でありますブレント価格は10日がバレル当たり109ドル52セントでありましたが、16日には112ドル94セントと約3.5ドル上昇いたしております。混乱がさらに拡大をした場合には、原油価格の更なる上昇が懸念されるところでありまして、今後も市場の状況、これを注視してまいりたいと考えております。
 むしろ安定供給というよりも、国際価格がどうなるか、こういう点が日本にとっては今焦点になるかと思っております。

 

 

【新エネルギー小委員会】
Q: 本日から初回会合が開かれる新エネルギーの小委員会なのですけれども、再生可能エネルギーの買取制度のあり方も議論されると伺っています。
 あくまで一つの見方なのですけれども、制度で先行するドイツでは、標準家庭の買取価格は月2,500円程度というふうにいわれていて、高額にのぼっていまして、これは問題だというふうに見る向きも多いのですけれども、日本政府はエネルギー基本計画で再エネの導入加速というのを掲げられている一方で、上限は特に示しておられないわけですけれども、こういう点も踏まえまして、大臣の今回の小委員会に対する期待する点をお聞かせいただけますでしょうか。

 

A: 新エネルギーの小委員会におきましては、風力や太陽光といった電源ごとの導入拡大のあり方、そして導入を進めるために必要な施策と追加コストの分析、更には固定価格買取制度のあり方等の幅広い議論を行っていただくことを期待いたしております。
 その中で、固定価格買取制度のあり方についても、再生可能エネルギーの最大限の導入と国民負担の抑制の両立を図るという観点から、一つの議論として行われるものだと承知をいたしております。
 なお、検討に当たりましては、委員によります海外視察団を組成して、買取制度の先進国でありますドイツであったり、スペイン、デンマーク等の実情についても直接調査をしていただきたいと考えているところであります。

 

 

【週刊誌報道】
Q: 今日発売の週刊誌にパソナグループの施設でパーティが行われたときに、大臣も出席をしているとの報道がありますが、事実関係を含めて。

 

A: 行っておりません。私に関する記事の内容について、全く事実無根でありまして、極めて遺憾に思っております。

 

 

【中間貯蔵施設に関する環境相発言】
Q: 報道されておりますが、石原大臣の「最後は金目でしょう」という発言について、経産大臣も環境大臣も福島復興に重要な権限を持っていますが、その一方の大臣として御所感をお願いいたします。

 

A: 石原環境大臣の中間貯蔵施設の建設に関する発言については、昨日、そしてまた今朝の会見において、石原大臣より改めて発言の趣旨の説明とおわびがあったと聞いております。福島の復興策を進めていくためには、地元の皆さんの理解をいただくことが極めて重要でありまして、経済産業省としても、地元の実情を丁寧に伺いながら、また丁寧に説明を行いながら、さまざまな取り組みを進めていきたいと思っております。

 

 

(以 上)