TV会見・記者会見

茂木経済産業大臣の閣議後記者会見の概要

平成25年7月30日(火)
11:08~11:25
於:記者会見室

(冒頭発言)

 

 おはようございます。私から一点、米国出張について簡単に報告をさせていただきます。
 7月23日から27日にかけまして、米国に出張し、閣僚等の要人との面談、そして企業視察等を行いました。閣僚との会談では、第2期オバマ政権発足後、新たに就任をいたしましたモニーツエネルギー庁長官、プリツカー商務長官、そしてフロマン通商代表の3閣僚等と成長戦略、通商政策、エネルギー政策を初めとする経済産業政策について広く意見交換を行い、日米の協力関係、それぞれの分野で一層強化を図るということで合意をいたしました。
 米国サイドから日本の今の安倍政権での経済再生の取り組みと、非常に強い期待、関心があるということを強く感じたところです。
 モニーツエネルギー庁長官との会談におきましては、米国からのシェールガス、LNGの輸出、原子力、クリーンエネルギー協力について意見交換を行うとともに、日米間のエネルギー分野の協力関係の強化に向けて共同声明を発出いたしました。
 シェールガスの関係ですけれども、日本企業が参画するプロジェクトの三つのうち一つ、既に輸出許可が出ておりますが、残りの二つのプロジェクトの輸出許可につきましても早期に行われるであろうという感触を持ちました。
 また、フローマン通商代表との会談では、通商政策、TPPやWTO/ITA拡大交渉などでの日米の協力について意見交換を行ったところです。
 TPPにつきましても、日本がマレーシアの会合から初参画ということでありまして、早期のTPP交渉の妥結に向けて協力をしていこうということで合意をいたしました。
 また、企業の視察でありますが、ロッキード・マーティン社のサイバーセンター、そして3Dプリンタで世界最大手のストラタシス社、さらにはグーグル社を訪問いたしまして、最先端の取り組み、視察をいたしました。
 参考になる点が多かったなと思っておりまして、今後日本の成長戦略にもそういった点を活用していきたいと考えております。

 私から以上です。

 

 

(質疑応答)


【TPP(マレーシア会合)】
Q: 幹事から三点ございます。
 まず、一点目がTPPに関してなんですけれども、次回会合8月22日から始まることになりまして、日本は本格的というか実質的な議論に参加する会合になると思うんですが、政府としてどのような準備を進めていかれるのか、御所見伺えますでしょうか。

 

A: 今回のマレーシア会合から日本は正式にTPP交渉に参加ということで、テキストも入手をいたしまして、しっかり読み込みもいたしました。また、ジャパンデーといった形で、これまでのレビューもしっかり行わせていただいたつもりであります。今回の会合の結果を踏まえて、現在、次回のブルネイ会合に向けて交渉チームにおいて精力的に準備を進めているところです。
 大半の分野についてはまだ合意に至っていないということでして、本格的な交渉はまさにこれからと、このように捉えております。守るべきものは守り、攻めるべきものは攻めていくことによって、我が国の国益を最大限実現するよう全力を挙げてまいりたいと考えております。

 

 

【日中韓FTA(第2回交渉会議)】
Q: 二点目も通商関係です。日中韓のFTAの第2回交渉会合は本日から北京で始まりますけれども、非常に政治的な摩擦なんかも含めて、課題も多い中で、今後の交渉進展に向けての見通しですとか、期待感というのは、御所見いただけますでしょうか。

 

A: 日中韓のFTAの第2回交渉会合、今日から来月の2日にかけて、中国の上海において開催されるわけですが、日中韓のFTAは三国の間の貿易投資を促進するのみならず、アジア太平洋自由貿易圏、FTAAPの実現に寄与する一つの重要な地域的な取組だと捉えております。
 当然二国間関係等幾つかの問題点はありますが、中国・韓国両国との関係、大局的観点から推進していくことが重要だと考えておりまして、今般の交渉会合の会合にしても、こういった考えに基づき対応するものです。我が国としては、早期妥結に向けて精力的に交渉を進めていく考えです。

 

 

【消費税増税】
Q: 三点目は、消費税の増税に関することでお伺いさせていただきたいんですけれども、増税判断の時期めぐっては、最近いろいろと報道もあるんですけれども、仮に来年4月に予定どおり増税行われたとして、景気落ち込みに対する懸念というのもあると思うんですけれども、その落ち込み回避については大臣としては政策的な対応というので、どのように考えていくのでしょうか。

 

A: 消費税の引き上げにつきましては、税制抜本改革の附則18条におきまして、経済状況等を総合的に勘案して、今年の秋に判断するということになっていますが、当然消費税引き上げの場合の景気への影響とも十分に考慮して、政府としてしっかりした対策を打たないといけないと考えております。
 最初に消費税を導入しました竹下総理のとき、このときは増税以上の減税も行ったわけです。
 一方、5%に引き上げた橋本元総理のとき、やや対策につまずいた感があるのではないかと考えておりまして、今回は対策にどんな知恵が絞れるのかと、こういうことが重要だと考えております。
 3%引き上げ、これは公約でもありますし、また財政規律に対する市場の評価も考えれば、時期は別にしても税率の引き上げ、これはやむを得ないと考えております。ただ、どんな大胆な対策をとれるかと、これが極めて重要だと思っております。
 これとも関連するわけでありますが、今後3年間の集中投資促進期間において設備投資水準、これをリーマンショック前の70兆円の水準に戻すために、国内に思い切った設備投資を行う企業への大胆な減税措置を講じるべく秋に向けてスピード感を持って検討を進めていきたいと考えています。

 

 

【電力システム改革】
Q: 先日、エネルギー基本計画の審議会で経団連にヒアリングを行ったんですが、発送電分離について、かなり慎重な意見が出ました。委員の先生からは市場参入に対してどうなのかと電力改革に反しているんではないかと意見も出たんですけれども、今後の電力改革を推進するに当たって、あるいは原発依存度引き下げという国民の世論も踏まえて、改めて発送電分離、電力改革に対する大臣の御見解をお聞きしたいと思います。

 

A: 先日のヒアリングにおきまして、経団連が発送電分離について反対と表明したとは承知をいたしておりません。発送電分離について安定供給を大前提として、慎重で丁寧な検討が必要だと、こういう意見であったと、このように認識をいたしております。当然のことであります。経済産業省としては、これまでも安定供給、そして電力コストの低下を重視して、電力システム改革を進めてまいりました。その方針に変わりありません。

 

 

【新潟県知事との会談】
Q: 今日、新潟県の泉田知事と甘利大臣の方が会談されましたが、これに絡んで、泉田知事、今後は担当大臣と話をしたいと、茂木さんとか石原さん、あと規制委員長と話をしたいと言っておりますが、茂木大臣の方に泉田さんから話が、会いたいというふうに申し入れがあったら、大臣としては会われる考えは。

 

A: 甘利大臣と泉田知事の面談の結果につきましては、今朝閣議の前に甘利大臣から口頭で説明を受けました。
 泉田知事の意見について甘利大臣、関係大臣にも伝える、このようなお話をされたということで、この後はペーパーでその内容はいただくことになっております。まだ私の方には面談の申し込み等々はございません。

 

Q: 一方で東電、新潟県の反対にあって、安全審査を申請できないという状況が続いているわけですけれども、今後、仲裁というか解決というか、何か経済産業省として仲立ちをするとか、大臣が何かを行うという考えはありませんか。

 

A: 東電においては、当然新しい規制基準が示されたわけでありまして、この規制基準をクリアすると、こういう安全対策を今進めていると、こういう準備中であると考えております。十分な安全対策がとれる段階で申請を行う判断をされるのではないかと考えております。

 

Q: 知事との関係については、ここは、言い方悪く言えばこじれてしまったように思うんですけれども、ここについては何か手だてとかはあるでしょうか。

 

A: 防災計画、それから避難計画等々について懸念も示されているようでありますが、これについては関係地方自治体において防災計画、避難計画作成するということになっているわけでありまして、防災対策の準備、これは地域住民の方々の安全、そして安心のために極めて重要と認識をしております。
 防災計画を策定するに当たって、国としても地方自治体、しっかり支援をしていきたいと思っております。

 

 

【東電国有化1年】
Q: 東電の実質国有化から明日で1年になります。その御感想と現状東電のスキームについて見直しが必要という意見もあります。また政府としても、また東電の対応、一歩前にというふうに先だってされていますが、現状でそういった検討状況等いかがでしょうか。

 

A: この1年間、東京電力においては、第1に社外取締役が過半数を占める取締役会によりまして、ガバナンスの強化が図られ、原子力の改革の分野等では外国人の知見も活用しながら経営改革に取り組んでいると考えております。
 また、社を挙げてコスト意識が改善をされ、目標を上回るコスト削減を達成するとともに、カンパニー制の導入等電力システム改革を先取りして推進をしております。
 さらに、難しい課題もある中で、賠償や福島第一原発の安定化、廃炉についても全力で取り組みが行われているところでありまして、東京電力の経営陣、そして社員がこうした取り組みを通じて福島の復興と東電の再生に全力を注いでいると考えております。
 その一方で、先般の汚染水の処理対策における連絡や公表の遅れのように、国民からの信頼の回復への取り組み、これはまだ十分とは言えず、より一層の緊張感を持って業務に取り組んでもらいたいと考えております。
 今後の総合特別事業計画の変更等の追加的な対応については、国民の信頼回復、そして万全な安全対策を含めて、まずは東京電力において総合的に判断されるべきものと考えておりますが、廃炉だけでなく、国も一歩前に出るということは既に申し上げております。どのようなことを国としてやるべきか、またやることができるか、それが福島の復興や廃炉の加速にどう役立つか、こういったことを総合的に判断しながら、でき得ることはやっていきたいと思っております。

 

 

【福島第一原発の汚染水】
Q: ただいま言及ありました福島第一の汚染水の海への流出の件なんですが、原子力規制委員会規制庁の方では汚染源の特定ですとか海洋モニタリングのための作業部会ですとか、検討チームを発足させるという方針を打ち出しているんですが、経済産業省として、例えば汚染水対策委員会の開催ですとか、新たに特段の対応を講じるという考えは現時点でございますでしょうか。

 

A: 組織としては検討する組織は、もう既につくっている、そのように考えております。そこにおきまして、さらなる検討をしていかなければいけない。さまざまな対策の方針につきましては、地下水の流出、流入の防止策であったりとか、海側に遮断壁をつけ、さらには今回の汚染水の基準の問題であったりとか、基本的な方向は出していると思っておりますけれども、対策は急がなければならない。また問題があると言われた点について新たな事実も出ているわけですから、そういったことも踏まえた対応をしていきたいと考えております。

 

 

(以 上)