TV会見・記者会見

茂木経済産業大臣の閣議後記者会見の概要

平成25年7月23日(火)
11:22~11:44
於:記者会見室

(冒頭発言)

 

 おはようございます。私から簡単に二点、まず申し上げます。

 

【アメリカ出張】
 まずアメリカ出張でありますが、今日の午後から7月27日まで米国に出張して、政府要人との会談、また企業視察を行う予定であります。閣僚との会談では、第2期オバマ政権発足後に新たに就任したモニーツエネルギー長官、プリツカー商務長官、フロマン通商代表の3閣僚等と成長政策、通商政策、そしてエネルギー政策を始めとする経済産業政策について幅広く意見交換を行い、両国の協力関係の一層の強化を図ってまいりたいと考えております。
 また、ロッキード・マーティン社のサイバーセンター、ストラタシス社、これは3Dプリンタの世界ナンバーワンの会社でありますけれども、更にはグーグルを訪問いたしまして、最先端の取組を視察、我が国の成長戦略を進めていく上での参考にしてまいりたいと考えております。

 

【SBIR補助金】
 それからもう一点、本日の閣議におきまして、平成25年度中小企業等に対する特定補助金の交付の方針を決定いたしました。交付の方針では、中小企業、小規模事業者向けの研究開発補助金等を拡大するため、その支出目標額を昨年度より約2億円増の455億円といたしました。また、認定支援機関によります研究成果の事業化計画の策定支援や日本政策金融公庫によります産学連携研究に対する金融支援の拡充などを実施をいたします。
 今後とも中小企業、小規模事業者向けの研究開発について関係省庁とも協力を得つつ促進を図ってまいりたいと考えております。
 私から以上です。

 

 

(質疑応答)


【参院選の結果】
Q: 幾つか質問させていただきます。
 参議院選挙終りまして、いわゆる衆参のねじれ解消されたということだと思いますが、まずこの選挙の受け止めと、これから政策にじっくり取り組める期間となるわけですが、経済産業大臣としてどのようなお仕事なさっていくお考えか、聞かせていただければと思います。

 

A: 6月の都議選に続きまして、一昨日の参議院選挙でも自民党、大きな勝利を得ることができました。これは安倍政権の経済政策、日本再生への取組に対する国民の期待のあらわれであると、このように捉えております。その期待に応えるべく、総理も秋の臨時国会は「成長戦略実現国会」、このように発言をされております。秋に向けて、大胆な投資減税や産業競争力強化法の策定など、成長戦略をスピード感を持って実現・実行してまいりたいと考えております。

 

 

【TPP】
Q: もう一点、今日からいわゆるTPP交渉を日本が参加するわけですけれども、大変厳しい交渉になるかと思いますが、改めまして、どのような姿勢で交渉に臨まれるお考えか。それとあわせて、本日から米国出張されてUSTRのフロマン代表と会談なさると思いますが、どのようなお話をされて、通商関係でお話をされてくるお考えか、改めてお聞かせいただければと思います。

 

A: 本日から、いよいよ日本が交渉参加ということになります。基本方針として、守るべきは守る、攻めるべきは攻めるといった基本方針に基づいて、国益をかけて全力で交渉していくということになります。
 昨日から実際に交渉出席者、マレーシアに行っております。まずは、これまでの交渉内容についてしっかりと把握をするということになると思いますが、具体的にどう交渉していくかということにつきましては、正に交渉ごとでありまして、手の内をさらすということになりますので、コメントについては差し控えたいと思います。

 

Q: 訪米の方は。

 

A: 当然、途中経過については、マレーシアの方から報告を受けるということになると思います。それを受けた上で対処方針を決定したいと思います。

 

 

【原発再稼働】
Q: 原発再稼働の今後の話に関してなんですけれども、新潟の柏崎刈羽原発、御存じのとおり、東京電力と新潟県が安全協定の問題で、まだ適合性審査に申請できていない状況なんですけれども、東京電力は実質国有化されているということですので、安全協定、東京電力が守るべきかどうか、国としてのお考えを教えていただきたいんですが。

 

A: 現在6原発、12基の適合審査が行われているところであります。東京電力におきましては、適合申請がまだ行われておりません。新しい規制基準をクリアすると、安全性が確保されたと東京電力、事業者において判断がされれば、当然適合申請なされるものだと承知をいたしております。

 

Q: 今の段階で、なかなか新潟の泉田知事と東京電力の間で安全協定上の話で折り合いがついていなくて、申請できない。できていないという状況なんですが、国として今後間に立たれる、そういうお考えはあるんでしょうか。

 

A: 原子力発電所、どういう状態にあっても、どこかの段階で安全性の審査と、これは必要であると考えております。同時に、再稼働を行うに当たっては、当然立地自治体始め、関係者の理解を得るということが必要になってまいります。その段階においては、国も前面に出て、こういった理解を得る努力をしてまいりたいと考えております。

 

 

【汚染水流出】
Q: 福島第一原発の収束対応について、お伺いします。
 昨日、東京電力が汚染水が海洋に流出していると認めました。経済産業省としてこの事実を把握したのはいつであったか教えてください。

 

A: 昨日です。

 

Q: 東京電力が先週の木曜日、18日の段階で規制庁と経済産業省には報告しているというふうにおっしゃっていますが、その時点では大臣として御存じでなかったということなのか、どういうことなんでしょうか。

 

A: 多分18日の段階で報告しているということを東京電力が発表したとは承知いたしておりません。18日の規制庁との面談におきましては、東京電力から福島第一原発の建屋東側の地下水及び海水の汚染について、事実関係を整理して、報告したものであり、トレンチの構造や過去の汚染水漏えい時の止水方法等について説明を実施したと伺っております。
 その際、地下水の水位と海水の潮位変動の連動について結論付けるようなデータの提示はなされておらず、口頭で関連するデータが存在する可能性について説明を実施したと聞いております。
 当該データにつきましては、19日の金曜日から21日の日曜日にかけて東京電力社内で改めて精査が行われ、地下水が海水に流出している可能性があるという結論に達したため、22日月曜日に規制庁及び当省に対しまして状況の説明がなされ、同日、東京電力が公表したものと、このように理解をいたしております。
 いずれにせよ、本データの開示は大変遅くて非常に遺憾であると考えております。
 そして、今回の報告につきましては、当省としても大変重く受け止めております。当省としては、トレンチ材の高濃度の汚染水について5月30日の汚染水処理対策委員会の報告書、そして6月27日の中期ロードマップで迅速な対応を要請するとともに、7月7日に汚染水の流出防止策を急ぐよう、改めて指示をしたところであります。
 東京電力から対策として、今後7月中に水ガラスの注入により地盤改良を行い、地下水の流入を抑えるとともに、本作業の対象エリアの拡大を行う。それから、汚染水が残留している可能性のある一部のトレンチの浄化、排水及び閉塞を10月ごろまでに実施するとともに、その他のトレンチについても来年4月ごろをめどに浄化、排水及び閉塞を行う。
更に海側の遮断壁の設置を来年の9月ごろをめどに行うと、こういう報告を受けております。経済産業省としては、これらの流出防止策、これについては東京電力にもこれまでも指示をしているところでありますが、迅速かつ確実に行われるよう指導してまいりたいと考えております。

 

Q: 細かいことになって恐縮なんですけれども、昨日、私が東京電力に確認したところでは、先週の木曜日18日、規制庁と同じタイミングで経済産業省には同様の説明をしている。これについて、大臣としてはその時点では御存じなかったということなんでしょうか。

 

A: 先ほどお答えしたとおりで、そのような報告は規制庁も当省も受けておりません。18日から19日以降、21日、22日の経過については、先ほど御説明を申し上げたとおりだと、このように理解をいたしております。

 

Q: 18日に報告したのは、最初は水位の変動データだと思うんですけれども、そのデータというのは、以前からそれが出てくれば、海洋の流出が裏付けられるのではないかと言われているものでして、我々メディアの側も特に先週はそうだったんですけれども、東電側に提示を求めていたものでした。
 ところが、それについて先週の金曜日まで、東電側は事実を拒み続けたんですけれども、経済産業省として、18日に報告が、データの報告があった段階で、それを早期に公表するようにというような指示はされているんでしょうか。

 

A: ごめんなさい。先ほど申し上げたように、そのようなデータの提出は18日の時点ではございませんでした。

 

Q: 18日の段階では、東電側からこの件に関して全く何も説明がなかったということなんですか。

 

A: 先ほど申し上げたとおりです。先ほど説明いたしました、それにつきましては。聞いていただいたと思います。

 

Q: 説明がなかったと思うんですが。

 

A: 先ほど説明をしたとおりです。きちんと説明をさせていただいたと思います。

 

Q: 一切東電側から説明はなかったということですか。

 

A: 先ほど説明をさせていただいた。

 

Q: 不明確だったので再度お伺いしているんですけれども、18日の段階では東電側からどのような説明があったのかなかったのか。先ほどお伺いしていた、説明がなかったというふうに私理解していましたのですけれども、そうではないということなんですか。

 

A: だから、先ほど何の説明があったかについて説明をさせていただいたと思います。議事録を起こしていただけましたら、ちゃんと分かると思います。お答えしております。

 

 

【アメリカ出張】
Q: 話戻るんですけれども、アメリカ出張のフロマン代表との会談なんですが、4月の日米合意踏まえて、今後の二国間の協議について、例えばスケジュールだとか内容で少し進めていくというような意見交換があると考えていらっしゃいますか。

 

A: フロマン代表との間に通商政策全般について意見交換することになると思います。当然そこの中にはTPPの問題、それから二国間交渉の問題、入ってくると、このように考えております。

 

 

【石油・天然ガス試掘】
Q: 佐渡南西沖の海洋資源開発のことについて御質問させていただきたいんですが、昨日エネルギー庁が調査結果を発表して、供給可能な、生産可能な量の埋蔵量が確認できなかったと。来年度以降の事業継続については、業者側の判断に委ねるというふうな調査結果を発表されたんですが、地元の新潟では非常に期待が高かった分、ちょっと落胆の声も広がっているんですが、今後、国として、どのように地元に調査結果等について説明、今後の方針とかについて説明されていくお考えなのかお聞かせ願えますか。

 

A: 4月14日から新潟県の佐渡南西沖で石油天然ガスの試掘調査を実施しており、7月20日に現場海域での作業が終了いたしました。今回の試掘では、日本近海では初めて水深約1,130メートルの大水深での試掘を実施し、海底面下約1,950メートルまで掘削を行ったところであります。
 石油天然ガスの顕著な兆候は確認されなかったわけでありますが、一部の地層では微量ではありますが、石油天然ガスの兆候が確認できました。今後、本年度中をめどに事業の実施者でありますJX日鉱日石開発において試掘結果の詳細な分析を行い、周辺の地質構造を含め、評価を行っていく予定であります。
 今回の試掘地点や周辺海域での探査を検討する上で必要になる地質サンプルや地質データを、取得できたことは1つの成果であると考えております。
 石油天然ガスの顕著な兆候、これが確認されなかったのは残念でありますが、詳細な分析を踏まえた上で、今後の対応については最終的に判断していきたいと考えております。

 

Q: 民主党政権下でのお話で恐縮なんですが、国が国内最大級の可能性があるとか、北海油田に匹敵する可能性があるとか、あおってしまった部分もあったかに見えるんですが、その点、国側の説明の仕方─前政権のことで恐縮なんですが、説明の仕方、地元への説明の仕方というのはちょっと過剰な部分もあったのではないかというふうに思うのですが、その点の御所感を。

 

A: 前政権での対応でありますから、私が公表することは控えたいと思いますが、国としては日本の周辺海域での石油、天然ガス、メタンハイドレード等々につきましては、貴重な資源として、その可能性については今後とも追求してまいりたいと、このように思っております。

 

 

【汚染水流出】
Q: 汚染水のことで、先ほど大臣、口頭で東電から説明があったというのは、要するに潮位のデータはあるけれども、具体的な内容については19日から21日に精査するもので、その説明については昨日説明があったという、そういうことでよろしいですか。

 

A: もう一度申し上げますけれども、18日の木曜日に規制庁との面談において東京電力から福島第一原発の建屋東側、海側になるわけでありますけれども、地下水及び海水の汚染について事実関係を整理して報告をした。トレンチの構造や過去の汚染水漏えい時の止水方法について説明を実施した。これが主な内容だと、そのように承知いたしております。
 その際、地下水の水位と海水の潮位変動の連動について結論付けるようなデータの提示はなされておらず、口頭で関連するデータが存在する可能性について説明が実施されたと聞いております。
 その当該データにつきましては、19日の金曜日から21日の日曜日にかけて東京電力社内で改めて精査が行われ、地下水が海水に流出している可能性があるという結論に達したため、22日月曜日に規制庁及び経済産業省に対して状況の説明がなされ、同日、東京電力が公表したものと理解をいたしております。
 いずれにしても、データの開示は大変遅く、非常に遺憾であると、そのように考えております。

 

Q: 18日の時点でこういうデータがありますとだけ聞いたという、そういうことですか。

 

A: データが存在する可能性があると。

 

Q: 可能性があるということ。

 

A: はい。

 

Q: 具体的な内容は、その時はなかったという。

 

A: はい。

 

 

【新規制基準の安全性】
Q: あと原発の再稼働に絡んで、原発の安全性についてIAEAが5層の深層防護という考え方を示しているんですが、その5層目が避難などのオフサイト対策をしっかりしなさいと求めています。その中で、一方、規制庁の申請基準はIAEAの考え方に照らすと、1層から4層まではカバーしているんですけれども、その5層目がフォローされていません。それ前日、大臣は避難対策については国としては協力はするとはおっしゃいましたが、再稼働に当たって、安全性の担保、オフサイト対策もしっかり国として担保しないと、安全性がしっかりできているというのは言えないんじゃないかなと思うんですが、その辺はいかがでしょうか。

 

A: 原発については、何度も申し上げておりますが、いかなる事情よりも安全性と。これを最優先して、その安全性については原子力規制委員会が新たな規制基準のもとで判断することと、そのようになっております。独立した機関でありまして、その安全性の在り方等々につきまして、経済産業省としてコメントをすることは控えたいと思っております。

 

 

(以 上)