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茂木経済産業大臣の閣議後記者会見の概要

平成25年12月10日(火)
11:52~12:01
於:記者会見室

(冒頭発言)

 

 冒頭私から2点お話をしたいと思います。

 

【臨時国会の閉会にあたって】
 まず、国会の関係でありますけれども、おとといで臨時国会閉会をいたしました。この国会では、経済産業省の関係では通常国会からの持ち越しとなった電気事業法の改正案、そしてこの成長戦略実行国会における中心法案であります産業競争力強化法、この2本の成立を見ることができました。
 今回の電気事業法改正、これは60年ぶりの電力システム改革を進めていくための第1弾の改革でありまして、来年には引き続き第2弾の法案を国会に提出する予定であります。これまでなし得なかった大胆な電力システム改革を着実に実行していきたいと考えております。
 また、産業競争力強化法につきましては、国会でも何度も答弁をさせていただきましたが、今の日本が持っている三つのゆがみ、過小投資、過剰規制、そして過当競争、こういったものを是正して、日本の経済を再生するまさにキードライバーとなる法律であると考えております。
 成立を見ることができました。規制改革の推進、そして産業の新陳代謝の促進に向けて、一日も早くこの法律に盛り込んだそれぞれの措置を実行するため、経済産業省を挙げて、しっかり取り組んでいきたいと思っております。

 

 

【エネルギー基本計画】
 もう1点、エネ基の関係であります。
 本日の閣僚懇談会におきまして、私からエネルギー基本計画の検討状況を報告いたしまして、高レベル放射性廃棄物問題の新たな取組方針についても発言をいたしました。
 エネルギー基本計画につきましては、総合エネルギー資源調査会におきまして、これまで15回にわたります議論を重ねていただきまして、いわゆる原案、正式な名称で言いますと意見の案が提示をされたところです。特にその中でも原子力政策については、安定供給、コスト低減、環境負荷に加えて、エネルギー安全保障、核不拡散などの観点も含めて、慎重に検討をする必要があることから、関係閣僚に御意見をいただきたいと、このように閣僚懇で発言をさせていただきました。
 また、高レベル放射性廃棄物の最終処分については、将来世代に負担を先送りせず、国が前面に立って取り組みを進めることが必要でありまして、これまでの取り組みを見直す、政府一体として新たな取組方針の検討を行うべく、関係閣僚に御協力をいただきたいと申し上げました。これを受けて、安倍総理から、この二つの課題について、それぞれ関係閣僚会議を開催して検討を進めるよう御指示があったところであります。
 今後、内閣官房長官を中心に関係閣僚会議、原子力と高レベル放射性廃棄物、つくることになると思います。関係閣僚に御協力いただきながら、検討を進めていきたいと考えております。
 この検討も踏まえて、エネルギー基本計画の閣議決定を1月中には行いたいと思っております。
 私から以上です。

 

 

(質疑応答)

 

【TPP】
Q: シンガポールのTPP閣僚会合、いよいよ最終日ですけれども、依然として各国の認識の隔たり、関税等において大きいというふうに伝えられていますけれども、年内妥結というリミットが迫る中で、日本にとって本来守るべきセンシティブ品目の中で、経済産業省の所管としてある品目を議論の俎上に載せることというのが選択肢になり得るかどうか、大臣の御認識をお伺いいたします。

 

A: 御案内のとおり、TPPはあらゆる品目を議論の俎上に載せる、その中でそれぞれの国についてセンシティビティがあるわけでありますから、それを踏まえて、どういった高いレベルの交渉妥結を目指すかということで、まさに今ぎりぎりの折衝が行われているというところであります。今日が最終日ということでありまして、まさに最終局面を迎えているというところであります。
 先日のWTOも最後の最後でアゼベド事務局長が頑張っていただいて、なかなか難しいと言われていた貿易の円滑化の合意もできたわけでありまして、難しい交渉ほどラストミニッツに決まる。先日、フロマン代表と会ったときもそのような話もしましたと思っております。引き続き年内妥結に向けて、最後の最後まで国益を最大限実現するために、全力で交渉に当たっていきたいと考えております。

 

 

【産業競争力強化法】
Q: もう1点、先ほどお話がありました産業競争力強化法なのですけれども、それで規制改革など、政府が取り組む集中実施期間の計画について、せんだって安倍総理から全閣僚に対して、2014年1月中にその具体的な計画を策定するという方針と具体化に向けた協力の指示が全閣僚に対してあったというふうに理解しておりますし、昨日も総理が会見で強調しておられましたが、経産省としてはどういった重点項目を担って、どういう役割を果たしていかれるのか、お考えと抱負を聞かせてください。

 

A: 5日に日本経済再生本部におきまして、実行計画、来月中に取りまとめるようにと、総理から全閣僚に指示があったわけであります。この実行計画、全省庁にまたがってくると考えておりますが、特に経済産業省の担う役割は大きいと思っております。
 一つは設備投資の促進、そしてまた産業の再編等によりまして、産業の新陳代謝を進める施策をとっていく。同時に、電力システム改革もそうでありますが、さまざまな分野の規制改革、企業実証特例であったり、グレーゾーンの解消であったり、規制改革の取り組み、こういったものを進めていきたいと思っております。

 

 

【汚染水処理対策委員会の取りまとめ】
Q: 本日、汚染水処理対策委員会が取りまとめをされるということなのですが、事前で大変恐縮なのですが、現段階で大臣の御所感をお願いしたいのですが、よろしくお願いします。

 

A: 今回、780件にわたります公募、内外からお寄せいただきました。感謝をしております。そして、大西委員長を中心に汚染水処理対策委員会におきまして、幅広い、そして深い御議論をしていただきました。今日13時からまた会議を開いて、最終的な取りまとめを行っていただきます。予防的な措置、そして重層的な対策の全体像を取りまとめていただく予定でありまして、その後、私も委員長から報告書の提出を受けることになっております。
 追加対策の中で、技術的に難易度が高い、そして国が行うべき取り組みがあれば政府としてその対応を取りまとめて、しっかり取り組んでまいりたい。そのための予算、これもしっかりと確保していきます。

 

 

【信販会社に対する対応】
Q: 昨日、オリコ、みずほの問題を受けて、18社の信販会社の報告徴収の期限だったと思うのですけれども、それを受けての省としての対応と、また報告の結果の公表等についてどのようにお考えか、お聞かせください。

 

A: 昨日、金融機関等の提携ローンを扱います信販会社18社から、割賦販売法に基づき報告を求めた事項につきまして、回答が提出をされたところであります。
 昨日いただいた回答でありますので、提出をされました回答の内容、今後精査した上で検討、対応を決定したいと考えておりますが、事実関係の精査、これがまず最初でありまして、そして適切な措置がとられていたか否か、速やかに評価を行った上で対応を決定したい。その上で、決定したことについては公表したいと思っておりますが、それまでは個社の情報についてコメントは差し控えたいと思っております。

 

 

(以 上)